2020年〜コロンビアの失われた都市探訪の旅 添乗員が同行します。 『失われた都市』シウダー・ペルディーダへの旅 今回の目的地はシエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタの山中標高900mから1300m地点です。 そこに何があるのか?どうやって行くのか? コロンビアの先住民がスペインの侵略から守り続けた伝統・文化そして誇りが遺跡として残る 『失われた都市』があります。そこまで行くには3泊4日のトレッキングが必要です。 スペイン人と争い、玉砕することをよしとせず、タイロナの末裔たちはひっそりと都を明け渡し、 シエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタの山中に隠遁しました。 彼らの山の中の都は、歴史に埋もれ、外界の人々から忘れ去られました。 往路2日、復路2日、その行程は険しけれど、きれいな川や、神秘的な天然のプール、小さな 滝が行く先々で癒してくれます。 伝統の白い衣装に身を包んだ先住民タイロナの末裔の人々の生活圏であり、彼らの丸い家、 生活文化などを垣間見ることができます。 3日間、シエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタのキャンプ地で野営をします。 南米名物のハンモックに揺られながら、先人たちがひっそりと伝統や誇りを守った時代に 思いをはせてみましょう。 タイロナ人 タイロナ TAYRONAS は、現在のコロンビアの北部、グアヒラ半島の付根部分の 海岸に面した小山塊に定住したとされ、シエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタの 周辺に彼らの文明を築きました。1528年(大永8〜享禄元年。後奈良天皇の 御代。室町幕府第十二代将軍・足利義晴の治世)ロドリゴ・デ・バスティダスの 侵攻が契機となり、争いを避けるように都市部を去り、20年ほどの間に8割の 住民が姿を消しました。残りの2割の人々はスペイン人との戦いを避けるように シエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタの山中へと、移住してゆきました。現在、 山地で暮らしている先住民タイロナの末裔は、コギ、イカ、サンカという部族に 分かれ、ひっそりと生活しています。 黄金を採掘し、精製し、精巧な装飾品を作って神に捧げていたタイロナ人の文化、 首長は湖に神への黄金の供物を捧げる際、全身に金粉を縫って入水、その金粉も 供物として捧げていました。それがヨーロッパ社会に『黄金の男=エル・ドラド 伝説』をもたらしたと言われています。 彼らの黄金の傑作の数々は現在、ボゴタの黄金博物館で、エル・ドラド伝説地は グアタビタ湖に見ることができます。 <観光のみどころ> シウダー・ペルディーダ: コロンビアの北部、サンタ・マルタ郊外のシエラ・ネバダ山中にある遺跡です。 郊外といっても、そう簡単に近づけるほど、この隠れ遺跡は甘くはありません。 サンタ・マルタから2時間半、4WDで走った先のエル・マメイという集落から 2泊3日かけて歩いた先に、その遺跡は存在します。この地方は先住民族である タイロナ人が暮らしています。 標高900mから1300mの高みに、8世紀から9世紀にかけて文明を築いた タイロナ人が山岳の都を建都しました。惜しみなく黄金を供物として神に捧げた 先住民族の一派、タイロナ人の都です。 大航海時代、中南米各地の力ある諸民族の多くは、自らの誇りをかけて侵略者・ スペイン人と戦い、敗退してゆきました。その一方で、自らの伝統と誇りを守るため、 都市での便利な暮らしを捨て、世捨て人の行き方を選んだ民族もいました。 タイロナ人は後者で、シエラ・ネバダの山中へとその拠点をひっそり移しました。 あまりにも山深い場所に遷都したため、近年、この都の遺跡が発見されるまでは 誰にも知られず気づかれず、ひっそりと歴史の間に姿を隠していました。かなり 良い状態で発見されたのはそのためです。近くには、タイロナ人の末裔である、 『コギ』の人々が、テユナとよんで、都の遺跡とタイロナの誇りを守っています。 遺跡には、発掘調査され、復元された住居跡が160ありますが、実際のところ 埋没している住居跡が最低でも500ほどあることが判明しています。 シエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタ山の斜面北西部の、標高900m地点から 1300mに広がる遺跡のうち、一部が観光客に公開されています。徒歩でしか 訪れる事のできない山の都の跡。古代に思いをはせながら、トレッキングします。 道中、密林を歩くことになりますが、渓流や滝、天然のプール等、変化に富んだ 自然をご覧頂く事ができます。また、樹上でさえずる野鳥の姿を探したり、時に 野生動物をみるチャンスもあります。 そしてなによりも、古くからの伝統を守り、文明社会にスポイルされない、誇り 高きタイロナの末裔『テユナ族』の人々の集落を見ることができます。 『失われた都市』という言葉がこれほどぴったりとくる遺跡はほかではなかなか 見られないかもしれません。 ペルー北部に栄えたチャチャポヤス文明の築いた都城の跡『クエラップ遺跡』と 並び、人目につかなかったことで守られた歴史の軌跡と住民の誇りがあります。 グアタビタ湖 LAGUNA DE GUATAVITA: グアタビタ湖は、首都ボゴタの北東、約45kmの地点に位置する湖で、周囲は コルディエラ・オリエンタル山脈の山々が囲んでいます。直系は700mほどの 円形をした湖で、緑色の湖水が印象的です。この湖で、タイロナとも関係が深い チャブチャ人の首長が黄金の粉を身にまとって入水し、神に黄金の供物を捧げる 儀式を行ったと伝えられており、エル・ドラド=黄金の男の伝説にゆかりある湖 として知られています。 黄金博物館: 黄金博物館には先住民が神に捧げた黄金の供物、王侯貴族の身辺を飾った黄金の装飾品が 数多く展示されています。黄金の男=エル・ドラドが筏でグアタビタ湖に漕ぎだして入水、体に 塗った金粉を神に捧げた一幕を形にした黄金の工芸には目を見張るものがあります。