島々の巨石文明を訪ねるシリーズ <その2> 中部スラウェシ州バダ谷の石像群 <写真 パリンドの巨像 ・・・イメージ> インドネシアの島々の中で、『K』の形をしたスラウェシ島は、かつて日本では『セレベス島』と呼ばれていました。この島はタナ・トラジャをはじめとする民俗文化の宝庫であり、また動植物の宝庫であり、メナドを基点とするダイビング・スポットの宝庫でもあります。 そのスラウェシ島には、非常にユニークな遺跡が存在します。 スラウェシ島のパルを中心とする中部スラウェシ州の中央に位置するロレ・リンドゥ国立公園内のバダ谷、ベソア谷、ナプ谷に、奇妙な巨石の石造物が点在しているのです。その石造物は、あるものは大地に横たわり、あるものは草深い大地にたたずみ、またあるものは憂いの表情をたたえて天を仰いでいます。 一体いつごろ、誰が、何のために・・・その実態は謎に包まれています。今から1000年も昔に、この地にどんな文化が栄えていたのでしょう?古代のロマンのヴェールにつつまれた不思議な石造物を、四輪駆動車とトレッキングで探訪します。また、遺跡・石造物探訪の拠点となるのは、素朴なホームステイ先です。ご興味のある方は、民族料理などを習ったり、村人の暮らしなどを聞くのも楽しい異文化体験となることでしょう。 イースター島のモアイ、マルケサス諸島(フランス領ポリネシア=タヒチ)のティキ像、トンガのハッアモンガ三石塔、ミクロネシアはコスラエ島のレロ遺跡、同じくポンペイ(ポナペ)のナンマドール遺跡、同じくパラオの人面像など、非常に興味深い石造物・巨石遺跡が太平洋やアジアの海域に点在していますが、中部スラウェシの石造物も、その流れをひくものかもしれません。 <写真(左)ランケ・ブラワ/(右)ティノウエの女性像 ・・・イメージ> <写真(左)ベワのロータリーの像/(右)オバのサル像 ・・・イメージ> <写真 バウラの水牛像 ・・・イメージ>