『呪術廻戦』ゆかりの地めぐり 第一回: “渋谷事変”の舞台を歩く 作者「芥見下々」先生曰く、『呪術廻戦』の“三つあるヤマ場”の一つ目にあたる、 (偽)夏油傑が2018年(平成30年)10月31日に引き起こした、呪術テロ事変です。 この事変では、『呪術廻戦』の作中で活躍してきた人気の登場人物たちが死亡し、 人気のあった呪霊たちが祓われたことで、読者やフアンに衝撃を与えました。 その“渋谷事変”の舞台を歩きます。冒頭で紹介する登場人物・呪霊については、 今回のテーマに重要な役割を果たした人物・呪霊に特定して絞り込みしました。 <主人公 : 漫画&アニメ編/映画編)> 虎杖悠仁 / 乙骨憂太 <東京都立呪術高等専門学校(呪術高専東京校)> 一年生 : 虎杖悠仁 伏黒恵 釘崎野薔薇 二年生 : 禪院真希 狗巻棘 パンダ 教職員 : 五条悟 夜蛾正道 日下部篤也 家入硝子 補助監督: 伊地知潔高 新田明 <京都府立呪術高等専門学校(呪術高専京都校)> 三年生 : 東堂葵 加茂憲紀 西宮桃 二年生 : 禪院真依 三輪霞 究極メカ丸 一年生 : 新田新 教員 : 庵歌姫 楽厳寺嘉伸 <その他の呪術師> 七海健人 猪野琢真 九十九由基 冥冥 憂憂 禪院直毘人 <呪詛師> (偽)夏油傑 菜々子 美々子 裏梅 重面春太 粟坂二良 オガミ婆 伏黒甚爾 <呪霊> 両面宿儺 真人 漏瑚 花御 陀艮 <呪胎九相図> 脹相 ・実施月日: 2022(令和4)年10月31日(月) ・関連人物: ■虎杖悠仁(いたどり ゆうじ) 非術師の家系に生まれる。両親の記憶が殆どなく、祖父の虎杖倭助に「正しく」育てられた。 呪術高専東京校の一年生。元は宮城県仙台市の杉沢第三高校のオカルト研究会に所属していた。 両面宿儺の指を口にしたことを契機に呪力を手にした。呪術師界の上層部に抹殺されるところを 五条悟に救われ、都立呪術高専に入学、呪術師となった。持ち前の身体能力を駆使し、呪いを祓う。 周囲が戸惑うほど善人であり、社交的で優しいいが、吐き気を催す邪悪に対して憎悪を露にする。 宿儺の指を取り込んでも宿儺の意識を抑えられる傑物。様々な人との出会い、呪霊との戦いを経て 人間としても呪術師としても成長してゆく。目の前の人を出来る限り救いたいという理念で動く。 ・所 属: 都立呪術高専 一年生 ・階 級: (一級呪術師査定中) ・術 式: 現時点(2021年10月31日)ではなし。 ・誕生日: 3月20日 ・年 齢: 15際 ・身 長: 173cmほど(成長中) ・体 重: 80kg以上(体脂肪率1桁) ・出身地: 宮城県 ・趣 味: カラオケ、テレビ鑑賞、モノマネ ・好 物: 丼もの、麺類 ・苦 手: なし ・服 装: 任務時は制服。赤のパーカーを着こなす。 ・あだ名: ブラザー(京都校・東堂葵から呼ばれる) ・活 躍: 初登場時から脅威的な身体能力を見せる。杉沢第三高校のオカルト研究会に所属。 同校の百葉箱に安置されていた「宿儺の指」を回収しに訪れた伏黒恵のもとに呪霊が 出現。オカルト研究会の先輩を取り込もうとし、伏黒恵が祓おうとする。悠仁は、先輩と 伏黒を助けたい一心で宿儺の指を口にし、呪術師への道を歩み始める。亡き祖父との 約束で、出来る限り人を助けようと、五条悟の口利きで東京都立呪術高等専門学校に 入学。その後は、六本木の廃ビルでの任務、少年院での任務、川崎での任務、交流会、 八十八橋での任務等を経て、人間としても呪術師としても大きく成長してゆく。およそ 他人に対し負の感情を持たず、悪人でも救おうとしたり、呪霊を祓う際に謝るという 「菩薩の心」を持つ。東堂葵、脹相と対峙した時、相手に「存在しない記憶」を植付けた。 ・設 定: 類まれなる身体能力と菩薩の心を持つ。異性を容姿ではなく振舞いで好ましく思う。 目の前の人々を出来る限り助けたいと願っている。邪悪を嫌い、「正しいこと」を好む。 「宿儺の器」になった後も、指15本を取り込んでもなお、宿儺の意識を抑え込むことが できる。五条悟や夜蛾正道は、虎杖悠仁の伸びしろに期待している。はじめは呪術師と しては素人だと危ぶんでいた伏黒恵や釘崎野薔薇からも仲間として認められてゆく。 七海健人や冥冥から呪術師として認められてゆく。楽厳寺嘉伸からは「宿儺の器」と して抹殺対象と見られていたが、刺客であった京都校の東堂葵や加茂憲紀とも和合。 逕庭拳の名人であったが黒閃を経験した後は使えなくなった。「存在しない記憶」・・・ ・現 況: 渋谷事変後は天元様のもとで今後の呪術界について情報を得る(2021年10月31日現在) ■伏黒恵(ふしぐろ めぐみ) 呪術界御三家のひとつ『禪院家』の禪院甚爾が呪力を持たないことで禪院家に冷遇され、ぐれて 出奔し、恵の母親に出会い、恵をもうけた。しかし恵の母親はすぐに亡くなる。その後、甚爾が 伏黒家の女性(津美紀の母親)のもとに婿入りするも、二親が出奔したため、以来、義理の姉の 津美紀と二人で暮らすようになる。一時“不良狩り”に明け暮れる日々を送っていたが、津美紀の 戒めにより、津美紀のような善人を守るという誓いを立てる。甚爾が禪院家に恵を売ろうとして いたことを知った五条悟の仲介により、呪術高専東京校に入学。二年の禪院真希とは顔見知り。 呪力、術式も非凡ながら、使いこなせておらず、宿儺からも「宝の持ち腐れ」と評されている。 ・所 属: 都立呪術高専 一年生 ・階 級: 二級呪術師 ・術 式: 十種影法術(自身の影を媒介とする十種の式神を操る、禪院家相伝の術式)で 玉犬、鵺、大蛇、蝦蟇、不知井底、満象、脱兎、嵌合案翳庭、八握剣異戒神将魔虚羅 (最後の式神は誰一人調伏できていない、最強の式神)の十種をいう。 ・誕生日: 12月22日 ・年 齢: 15歳 ・身 長: 175cmほど ・体 重: − ・出身地: 埼玉県 ・趣 味: 実話系の本を読むこと ・好 物: 生姜に合う食べもの ・苦 手: パプリカおよび甘いおかず全般 ・服 装: 任務時は制服。私服とくに部屋着はらくなもの ・あだ名: − ・活 躍: 虎杖とは杉沢第三高校での特急呪物である両面宿儺の指の回収の任務時、 出会う。虎杖はオカルト研究会の先輩と、苦戦する恵を助けたい一心で 宿儺の指を口にして呪力を得る。その後、少年院の任務、姉妹校交流会、 二年生との特訓、八十八橋の戦いを経て、呪術師としても人物としても 成長してゆく。渋谷事変後、当主の死亡と跡目争いで凋落する禪院家の 当主となるも、禪院家は真希の復讐により衰退、御三家除名の危機に。 ・設 定: 名言されていないが、日本人の好む貴種流離譚を地でゆく人物。名門・ 禪院家の血をひきながら、苦難の幼少期を経て、様々な試練を乗り越え 成長してゆく。実力がありながら未だ覚醒していないという人物設定。 ・現 況: 都立呪術高専1年/禪院家当主(2021年10月31日現在) ■釘崎野薔薇(くぎさき のばら) 術師の家系に生まれる。祖母により呪術を仕込まれたらしい。盛岡まで4時間かかる田舎の出身。 小学校1年の頃、東京から村に引っ越してきた沙織ちゃんを慕っていたが、排他的な村人により 沙織ちゃん一家が村から追い出されたことで、(閉鎖的な)田舎を嫌うようになった経緯がある。 漫画やアニメでは虎杖よりも後で都立呪術高専に入学するが、入学自体は以前から決まっていた。 男勝りでサバサバしているが、休日はショッピングに出かけるなど、都会を満喫している描写が ある。自身の境遇に囚われない前向きな禪院真希を慕っている。言葉遣いや、戦闘時の恐ろしい 形相からダークヒロインと目されることもあるが、助ける対象のために丸腰になる等、慈悲深い。 ・所 属: 都立呪術高専 一年生 ・階 級: 三級呪術師 ・術 式: 芻霊呪法(金槌で五寸釘を飛ばし、刺さった釘に呪力を送り込む。芻霊は形代 =藁・草人形で、相手の一部に形代を重ね呪力を送り込んでダメージを与える 「共鳴り」、対象に釘を打ち込んで組織を破壊する「簪」などの術式を持つ。 ・誕生日: 8月7日 ・年 齢: 16歳 ・身 長: 160cmほど ・体 重: − ・出身地: 盛岡から4時間かかるクソ田舎 ・趣 味: ショッピング(都会的なものを好むようだ) ・好 物: 流行りもの、スイカ。 ・苦 手: 浅漬け ・服 装: 任務時は制服。私服は流行りのもの ・あだ名: − ・活 躍: 入学時の六本木の廃ビルでの呪霊との戦いで虎杖と共闘。釘崎の術式や性格は この時に丁寧に描かれた。以降、少年院の任務、姉妹校交流会での西宮桃との 対戦、八十八橋での戦いを経て、真の呪術師として目覚めてゆく。八十八橋の 戦いでは、打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した際に生じる空間の 歪みにより呪力が黒く光り、呪力が平時の2.5乗の威力となる『黒閃』が発生した。 ・設 定: 田舎出身ながら訛りがない。男勝りでサバサバしており、口が悪く、すぐ手が 出るが、人間としての根は優しく、慈悲深い。日本古来の呪法である「丑の刻参り」を 彷彿とさせる術式を使う。キャラクター商品ではかわいく描かれる。 ・現 況: 渋谷事変で真人の無為転変を食らい生死不明(2021年10月31日現在) ■狗巻棘(いぬまき とげ) 呪言師の家系に生まれる。呪言とは、言葉に呪力を載せる高等術式。然るに「爆ぜろ」と言えば 対象が爆発、「’潰れろ」と言えば対象が潰れる。幼少期よりその術式が使えたため、意図せずに 対話の相手を呪ってしまっていた。以降、平時に発する言葉は、おにぎりの具材に限っている。 ちなみに「しゃけ」は肯定で、「おかか」は否定。口の両端と舌に狗巻家の呪言師の呪印を持つ。 戦闘時以外は、呪印も封印するため、常にハイネックのセーターで口元を覆っている。呪術高専 入学後、転入してきた乙骨憂太が祈本里香の呪いで意図せず人を傷付けた境遇を、自身の境遇に 重ね合わせ親友となる。仲間思いで優しい。身体能力が高く、呪術甲子園で華麗な走塁を見せた。 ・所 属: 都立呪術高専 二年生 ・階 級: 準一級呪術師 ・術 式: 呪言(自分の声に呪力を載せて言霊を増幅・強制させることで、自身の言葉を 具現化する)。拡声器を使って術式の有効範囲を拡げることもできる。但し、 多用したり、強い呪言を使うと喉が疲弊するため、のど薬の携帯は欠かせない。 ・誕生日: 10月23日 ・年 齢: 17歳 ・身 長: 170cm弱 ・体 重: − ・出身地: − ・趣 味: YouTube/趣味ではないが悪ノリが好きなため、伏黒恵から引かれている ・好 物: ツナマヨのおにぎり ・苦 手: 魚卵 ・服 装: 任務時は制服。制服・私服ともハイネックを着用 ・あだ名: − ・活 躍: 初登場は都立呪術高専の校内で、一年生の虎杖・伏黒・釘崎と、二年生の棘、 パンダ、真希が顔を合わせるシーン。姉妹校交流戦では呪言の威力を京都校の 加茂憲紀や西宮桃に警戒されている。パンダが倒したメカ丸の携帯電話を使い、 「眠れ」の一言で三輪霞を眠らせ、戦線離脱をさせる。渋谷事変では拡声器を駆使、 使い一般市民を誘導。前日譚『東京都立呪術高等専門学校』で能力が描かれる。 ・設 定: 呪言の遣い手にして仲間思い。ムードメーカーで時折、常軌を逸した悪ノリで 周囲を和ませる(あるいはドン引きさせる)。気遣いのできる人という設定は 本編だけでなく、『東京都立呪術高等専門学校』『じゅじゅさんぽ』でも強調。 ・現 況: 渋谷事変で宿儺の暴走に巻き込まれ、左腕を失う(2021年10月31日現在) ■パンダ(ぱんだ) 東京都立呪術高等専門学校の学長・夜蛾正道によってつくられた『突然変異呪骸』で、いわゆる 動物のパンダではない。ジャイアントパンダのぬいぐるみの内側に呪いを宿し、自立可能にした 無生物である。しかし、内側に三つの核を持ち、パンダ自身の核、戦闘モードのゴリラ核(兄)、 照れ屋の核(姉)の三つが判明している。その三つの核が作用しあうことでパンダの(人)格が 形成されている。おにぎりの具しか語彙のない狗巻棘、ややガサツで人との付き合いが不器用な 禪院真希に囲まれているため、人語を解し、人並みの教養のあるパンダはより人格者?に見える。 前日譚『東京都立呪術高等専門学校』では乙骨憂太と禪院真希を無理にくっつけようとしていた。 ・所 属: 都立呪術高専 二年生 ・階 級: 準二級呪術師 ・術 式: なし。肉弾戦や、情報アドバンテージを作り出すほどの頭脳戦で戦う。 ・誕生日: 3月5日 ・年 齢: − ・身 長: 190cm以上 ・体 重: − ・出身地: − ・趣 味: パンダグッズ収集 ・好 物: カルパス ・苦 手: 笹の葉 ・服 装: パンダなので・・・ ・あだ名: 下級生からはパンダ先輩と呼ばれる ・活 躍: 初登場は都立呪術高専の校内で、一年生の虎杖・伏黒・釘崎と、二年生の棘、 パンダ、真希が顔を合わせるシーン。姉妹校交流戦では呪術師としては格上の 究極メカ丸と対峙。情報アドバンテージを作り出して勝利した。更に究極メカ丸の 携帯電話を入手し、狗巻棘が三輪霞を眠らせるサポートをして、勝利に貢献した。 普段は真希の呪具を運搬。前日譚『東京都立呪術高等専門学校』でも活躍する。 ・設 定: 突然変異呪骸であるため当然、入学は困難であるが、作り手であり親代わりの 夜蛾正道が手続をしたため、入学できた。呪術高専は任務に参加すると給料が 貰えるが、それは夜蛾学長が受け取り、パンダにはお小遣いを渡している模様。 ・現 況: 渋谷事変で激闘を乗り越えて生存が確認された。しかし作り手であり親代わり である夜蛾正道が突然変異呪骸の秘密を呪術界に公開しなかったことで討伐の 対象となり、楽厳寺嘉伸に討伐され、泣いた。(2021年10月31日現在) ■禪院真希(ぜんいん まき) 京都校の二年生・禪院真依とは双子の姉妹で、真希のほうが姉。名門・禪院家に生まれながら、 呪力を持たず、呪霊すら見ることができないため、冷遇され、雑用係としてこき使われていた。 妹の真依は、呪力を有してはいるが、モノを作り出す術式が痛みを伴うことと、強くなることを 拒んでいたため、同じく冷遇されていた。真希は生まれながら常人をはるかに超えた身体能力を 有しており、呪いの見える眼鏡をかけて、呪具を巧みに操って呪霊を祓っている。常に前向きに 鍛錬を行う努力家で、いずれは禪院家当主となって自分等を見下してきた全ての一族を見返し、 真依の為の居場所を作ってやろうと考えている。ツンデレ気質であるが、釘崎に慕われている。 ・所 属: 都立呪術高専 二年生 ・階 級: 四級呪術師 ・術 式: なし。類まれなる身体能力と呪具の操術で戦う。 ・誕生日: 1月20日 ・年 齢: 16歳 ・身 長: 170cmほど ・体 重: − ・出身地: − ・趣 味: 空き缶潰し ・好 物: ジャンクフード ・苦 手: 精進料理 ・服 装: 任務時は制服。私服は女の子らしいものを着ることもある。 ・あだ名: − ・活 躍: 初登場は都立呪術高専の校内で、一年生の虎杖・伏黒・釘崎と、二年生の棘、 パンダ、真希が顔を合わせるシーン。姉妹校交流戦では、三輪霞、双子の妹の 真依と対戦。圧倒的な身体能力で両者を倒す。呪術甲子園ではホームラン級の 打球を箒に乗って自由に飛行できる西宮に捕球される。渋谷事変では禪院家の 当主・禪院直毘人と共に戦闘に参加。陀艮によって大やけどを負い、戦線離脱。 ・設 定: 前日譚である『東京都立呪術高等専門学校』では現在よりも少しふっくらした ビジュアルで登場。最後のシーンでは眼鏡をはずした顔(かわいい!)も登場。 伏黒恵の父・禪院甚爾同様、凄まじい身体能力で戦う描写は両作で披露された。 ・現 況: 渋谷事変で激闘を乗り越えて生存が確認されたが大やけどを負い、髪も切った。 呪術界の総元締めの天元様との出会いの跡、禪院家に挑むも惨敗。妹の真依が 命と引き換えに授けた呪具を手に、再び復讐に挑み、伏黒恵を除く一族を撃破。 禪院家との戦いで死んだ妹の真依を、もっともかわいがってくれていた京都校 二年生の西宮桃に託し、どこへともなく去った(2021年10月31日現在) ※登場人物紹介については、今後、随時、増やしてゆく予定です。 ※「渋谷事変を歩く」編では、帳のおろされた五条悟の封印の場所、呪術師と呪詛師&呪霊の激戦の場所、 主人公・虎杖悠仁の動線を中心に渋谷界隈を歩きます。 ■必ず、お電話またはメールでお申し込み下さい■ 『呪術廻戦』聖地巡り <渋谷事変まで> 『週刊少年ジャンプ』に2018年14号から連載中(2021年10月31日現在)の漫画『呪術廻戦』。芥見下々氏に よる所謂ダーク・ファンタジーに分類される漫画で、東京都立呪術高等専門学校を舞台に、人を助けたいが ために特急呪物「宿儺の指」を食べて呪術界に足を踏み入れた主人公の心優しき少年・虎杖悠仁が、呪いを 祓い、封じることが目的の呪術師として成長してゆく物語である。東京都立呪術高等専門学校入学後、同じ 一年生の伏黒恵や釘崎野薔薇とともに、呪霊を祓う任務に出ることになる。呪術師としては初心者であった 悠仁は、六本木の廃ビルでの戦い(釘崎野薔薇との共闘)、西東京市の少年院での任務(伏黒&釘崎も派遣)、 五条悟のもとでの特訓、川崎市の里桜高校での任務(七海健人=ナナミン、吉野順平との出会い)、交流会 (東堂葵ほか京都校の面々との出会い)、八十八橋での任務(呪胎九相図との戦い)を経て成長してゆく。 虎杖悠仁が少年院での任務の際、特級呪霊を倒す為、宿儺に体を貸したが、宿儺が暴走して、宿儺も悠仁も 命を落とす。しかし悠仁は宿儺と契約を結び、蘇生する。呪霊の頻出の裏には、かつて「百鬼夜行」を起こした 呪詛師・夏油傑が漏瑚、花御、陀艮、真人等の呪霊とともに、呪術師(呪詛師)だけの世界を築こうとする暗躍が あった。物語は八十八橋の後、過去編に入り、東京都立呪術高等専門学校在学中の五条悟と夏油傑の関係や なぜ、袂を分かつことになったかが丁寧に描かれる。不死の天元様を老化させないために同化する星漿体を 守る役目に就く五条悟と夏油傑。しかし星漿体(天内理子)を守ることに失敗、天内を禪院甚爾(伏黒恵の父)に 暗殺されてしまう。やがて特級呪術師となった五条悟は最強の呪術師として君臨。一方、夏油傑は「呪術師は 非呪術師を守るために存在する」という信念が揺らぎ始めていた。折から出会った特級呪術師・九十九由基に 影響を受けた夏油傑は「非呪術師を根絶やしにすればよりよい世界になる」という結論に辿り着き、強い仲間を 作って多くの人を助けるという信念を強くする五条悟と袂を分かつ。(その後、話は呪術廻戦の前日譚である、 「東京都立呪術高等専門学校」に繋がり、乙骨憂太を巡る攻防、百鬼夜行の事件を経て、五条は夏油傑を粛清)。 話は現在に戻り・・・京都校の教師・庵歌姫は、後輩である五条悟の依頼で、夏油傑(偽)等への内通者を探索して いたが、それが京都校の「与幸吉」すなわち究極メカ丸の本体であることを突き止める。幸吉は、うまれつき体に 欠損があり、その代償として強力な呪力を手にしており、その呪力で究極メカ丸を操っていた。幸吉は(偽)夏油に 京都校の生徒には手を出さないこと、真人の「無為転変」で五体満足な体にしてもらうことをを条件に呪術高専の 情報を流していたが、花御が交流会を襲撃したことで内通者を辞退。無為転変で体を直させた上で、真人と勝負を するが敗死する。しかし、幸吉は傀儡としての小さなメカ丸を放つ(そのうち一体は、自分を気にかけていてくれた 三輪霞のもとに、一体は虎杖悠仁のもとに送り込む)。そして物語は10月31日、最強の呪術師である五条悟を封印し、 呪術師の世界を築くための騒乱「渋谷事変」へと進んでゆく。