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2021(令和3)年06月13日(日)
『鬼滅の刃』ゆかりの地めぐり

第5回
花の呼吸・栗花落カナヲの誕生地とその周辺
『鬼滅の刃』登場人物ゆかりの地(その5)
当初5月19日実施予定でしたが、延期になり、6月13日に実施となりました。
ここがポイント!


『鬼滅の刃』ゆかりの地めぐり

 

 竈門炭治郎 竈門禰豆子(*1)
 我妻善逸 嘴平伊之助 
栗花落カナヲ 不死川玄弥
 冨岡義勇 胡蝶しのぶ 煉獄杏寿郎(*2) 宇髄天元 時透無一郎
 甘露寺蜜璃 伊黒小芭内 不死川実弥 悲鳴嶼行冥
  作中での竈門禰豆子の禰は、正しくは【ネ】+【爾】となります。
  作中での煉獄杏寿郎の煉は、正しくは【火】+【東】となります。


 ・実施月日: 2021(令和3)年6月13日(日)
 ・関連人物: 
栗花落カナヲ(つゆり かなを)
  ・階 級: 癸→己→丁
  ・呼 吸: 花の呼吸
  ・誕生日: 不明。その為、胡蝶カナエ・しのぶ姉妹に出会った5月19日を誕生日とする
  ・年 齢: 16歳(アニメ第1話の開始時は14歳ぐらい)
  ・身 長: 最終選別時152cm→156cm
  ・体 重: 最終選別時44kg→46kg
  ・出身地: 東京府 本所區
  ・趣 味: 朝から晩までシャボン玉
  ・好 物: 神崎アオイの作ったもの全部、ラムネ
  −−−以上は公式設定ーーー
  ・性 格: 幼少時、両親からの生死に関わる虐待を受けていた為、致命傷を避ける為、
       動体視力が発達した。同時に、虐待の苦しみから逃れる為、心を閉ざした。
       蝶屋敷編までは感情の起伏がなく、決定事項はコイントスで決めていた。
  ・服 装: 隊服。羽織は白いマント風。履物はダンブクロ+脚絆ではなく、ブーツ。
  ・あだ名: アオイやきよ、なほ、すみに「しのぶ様」、カナヲには「師範」と呼ばれる



  ・活 躍: 最終選別後、日輪刀の猩々緋砂鉄・鉱石と鎹烏を受け取る場面で初登場。
       いち早く下山した伊之助を除く全員が満身創痍であったのに、彼女のみ
       無傷であった。那田蜘蛛山編で出陣した胡蝶しのぶの配下として再登場。
       鬼である禰豆子を討伐しようと刃を振るうも本部からの指示で禰豆子の
       捕獲に貢献。また、隠に指示を出して怪我人の搬送の指揮を執っていた。
       蝶屋敷編では、炭治郎・善逸・伊之助の機能回復訓練の稽古台となるも、
       身体能力で三人を圧倒する。炭治郎から『カナヲは心のままに生きる』と、
       コイントス(それまでのカナヲは胡蝶姉妹に指示されるままに生き、自分の
       感情で動く際は、コイントスの裏か表かで決していた)を介して導かれた。
       最終決戦では、目の前で師であり姉である胡蝶しのぶを上弦の貳・童磨に
       殺害・吸収され、初めて感情を爆発させる。しのぶを上回る剣技で童磨と
       戦うも、日輪刀を奪われ劣勢になるが、そこに伊之助が参戦、彼と共闘。
       しのぶを吸収した童磨が胡蝶しのぶが体に仕込んだ藤の花の毒で弱った
       ところを討伐することに成功。鬼舞辻無惨討伐後に鬼にされた炭治郎に、
       花の呼吸の奥義・彼岸朱眼を使って鬼を人間に戻す薬を注入し、炭治郎が
       人間に戻ることに大きく貢献。ファンブックによるとその後、医者になった。
  ・終 末: 後に炭治郎と結婚。現在、二人の子孫には、竈門カナタ・炭彦兄弟がいる。
  ・設 定: 両親と兄弟がいたが両親の虐待によって殆どの兄弟が殺され、苦痛から
       逃れるため、心を閉ざした。その後、両親に売られ、人買いに縄で繋がれて
       連れ去られる途中、胡蝶カナエとしのぶの姉妹に遭遇。彼女等に助けられ
       蝶屋敷に迎えられる。自分の感情では何も決められず、誰かの指示なしで
       行動することができない為、しのぶには危ぶまれるが、カナエから表・裏の
       表記のあるコインを渡され、自分ひとりの時はそのコインを投げることで、
       どうするかを決めていた。両親から名前を付けてもらえていなかった為に
       胡蝶姉妹からカナヲという名前を貰う。苗字はいくつかの選択肢の中から
       『栗花落(つゆり)』を選んだ。蝶屋敷で生活するうちに、姉妹同然に育った
       神崎アオイ、きよ・なほ・すみの親族を奪った鬼に対して憎悪を持つに到り、
       見よう見まねで花柱・胡蝶カナエの花の呼吸を会得。最終選別には内緒で
       応募、鬼殺隊に入隊する。胡蝶カナエ戦死の際、皆と同じように泣くことが
       できず(幼少期、両親による虐待の際、泣くと更に酷い目にあわされた事が
       トラウマとなっていた為)、その事を悔やんでいたが、機能回復訓練の後で
       炭治郎のコイントスで感情を取り戻し、遊郭編で音柱・宇随天元に連れられ
       そうになったアオイたちを自らの意志で助けようとするなど成長を見せる。
       その後は炭治郎・善逸・伊之助、そして禰豆子とも良好な関係を築いた模様。
       伊之助が亡き母を童磨に侮辱された事で怒り、泣き、憤った姿を見て完全に
       覚醒。童磨討伐の後、負傷した伊之助に肩を貸す姿が扉絵に描かれていた。
       カナヲと伊之助は、作中で最も著しい成長を見せたキャラクター(いのかな)

 
 ※栗花落カナヲは、公式設定では本所區(現在の向島)の出身とされています。
  江戸時代には将軍家の休憩所(隅田川御殿)があったため、その対岸に位置する島嶼を
  『向島』と呼んだのが起源ではないかと言われています。現在の向島一丁目〜五丁目、
  そして押上の一端が栗花落カナヲの生誕地と比定できると思われます。
  明治維新の際には、旧幕臣(旗本・御家人)が新政府に反抗することを防ぐ目的もあり、
  彼等を向島に隠遁させるという場面がありました。
  明治24年(1891年)には向島小梅町等の町名が出現、向島という地名が正式名称として
  扱われるようになりました。
  
 ※当時の本所區の向島エリアは、広大な範囲であったことが判ります。
  架空の物語の人物なので、栗花落カナヲがどこで生まれたのか細かい設定はありません。
  今回のウオーキング・ツアーでは、見どころが比較的多く、安全に歩ける場所を歩きます。
  度々ドラマのロケ地(2000年の『仮面ライダークウガ』、2021年の『小吉の女房2』)となる
  牛嶋神社や、三囲神社、公卿門跡の常泉寺、布袋尊の弘福寺、桜餅で有名な長命寺等の
  名刹があります。また、長命寺桜餅や言問団子等の名物にも出会えると思います。
  明治〜大正の建物の殆どは関東大震災や空襲で無くなっています。
  栗花落カナヲがどんな町で生まれ、育ったか、歩きながら想像を膨らませてみるのも面白いと思います。




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『鬼滅の刃』聖地巡り
 <竈門炭治郎と鬼殺隊による、鬼舞辻無惨と配下の鬼の討伐のエピソード>


 『週刊少年ジャンプ』に2016年11号から2020年24号まで、205話にわたって連載された漫画『鬼滅の刃』。   
 吾峠呼世晴氏による所謂ダーク・ファンタジーに分類される漫画で、大正時代を舞台に、鬼に家族を殺され、   
 唯一生き残った妹・禰豆子を鬼にされた主人公の心優しき炭焼きの少年・竈門炭治郎が、鬼狩りが目的の    
 私的武装集団『鬼殺隊』の水柱・冨岡義勇に導かれ、鱗滝左近次の下で厳しい修行を積み、最終選別を経て   
 鬼殺隊に入隊。鬼となった禰豆子を連れ、家族の仇を討ち、禰豆子を人間に戻す為、鬼狩りの刃を振るい、    
 同期剣士である我妻善逸、嘴平伊之助、栗花落カナヲ、不死川玄弥らと共に、様々な人(鬼である珠世や    
 愈史郎も含めて)との出会いから幾多の事を学び、下弦・上弦の鬼との戦いを経て、家族を殺し、禰豆子を   
 鬼に変えた仇敵・鬼舞辻無惨を追い詰めてゆく物語である。テレビアニメ化され、更には劇場版アニメも
 公開され、興行成績日本一を達成した。また、舞台化もされ、舞台の続編公演が2021年に予定されている。
 本編は大きく分けて三つのパートに分かれる。

(1). 竈門炭治郎立志編

1. 序章: 竈門炭治郎が所用で留守中、家族が鬼舞辻無惨に殺される。三郎じいさん宅に一泊して翌日、
  炭治郎が帰宅すると、変わり果てた家族の姿があった。しかし、すぐ下の妹の禰豆子だけはまだ息が
  あった。治療のため麓の町まで禰豆子を運ぶ途中、鬼化した禰豆子に襲われる。そこへ冨岡義勇と
  名乗る剣士が現れ、鬼である禰豆子を斬ろうとするが、炭治郎は禰豆子を、禰豆子が炭治郎を守る
  姿勢を見せたことから、冨岡義勇は禰豆子を見逃し、炭治郎に狭霧山の鱗滝左近次を訪ねるよう導く。
  炭治郎は家族の仇を討つ為、そして禰豆子を人間に戻す為の手がかりを得る為、鬼殺隊への入隊を
  希み、鱗滝左近次のもとで二年間に及ぶ厳しい修行を積む。炭治郎の優しさに鬼狩りとしての資質を
  危ぶむ鱗滝は幾多の苛烈な試練を課すが、炭治郎は持ち前の身体能力と信念で師の水の呼吸を修得、
  大岩を両断するという最後の難題も、鬼に返り討ちにされ亡霊となった鱗滝のかつての弟子の錆兔、
  真菰の導きで突破、鬼殺隊入隊の為の最終選別に参加することを許される。鬼の棲む山にて七日間を
  過ごし、鬼を倒して生き抜くという最終選別では『手鬼』との激闘を制し生き残り、鬼殺隊に入隊する。
  最終選別の後、炭治郎と同期剣士の総勢4人は、日輪刀と隊服、連絡・監視用の鎹烏をあてがわれる。

2. 浅草: 炭治郎は禰豆子を伴い、鬼殺隊最初の任務で『沼の鬼』を征伐、次の任地である浅草へと赴く。
  嗅覚にすぐれる炭治郎は、浅草の地で家族が殺されて禰豆子が鬼にされたときと同じ匂いを感じとる。
  その匂いを辿り、鬼の始祖であり、家族の仇敵・鬼舞辻無惨と邂逅。人間に化けて人間社会に溶け込む
  無惨は傍の男を鬼に変え、雑踏にまぎれて姿を消す。炭治郎と禰豆子は同じ場所で、無惨と敵対する
  鬼の珠世(稼業は医師)と彼女の助手・愈史郎(珠世が唯一鬼化に成功した青年)と会う。珠世は無惨の
  存在と履歴、鬼を人間に戻す研究をしている旨を炭治郎に伝え、無惨の呪いを克服した数少ない鬼の
  禰豆子の血液と、今後倒す鬼の血液の採取を依頼する。そこに襲来した無惨の刺客『矢印鬼・矢琶場』、
  『手毬鬼・朱紗丸』と戦いとなり、禰豆子の活躍や珠世・愈史郎の協力で矢羽場を撃破。朱紗丸は珠世の
  思考を操る血鬼術(鬼としての能力)で無惨の名を口にしたことにより、無惨の呪いが発動、殺された。
  禰豆子は師・鱗滝左近次により、人間は守るものであり、鬼は倒すものであるという暗示をかけられて
  いたが、鬼である珠世、愈史郎を人として認識。炭治郎は珠世たちに協力することを約束し、別れる。
  炭治郎は以降の戦いで、倒した鬼の血液を採取し、珠世の猫・茶々丸を介して珠世に送ることとなる。

3. 鼓屋敷: 炭治郎は禰豆子の入る木箱を背負い、次の任地の鼓屋敷に向かう。道中、最終選別を共に
  通過した我妻善逸と再会。共に任地に向かうことに。善逸は惚れた女性に騙され、借金を負わされた
  天涯孤独の少年で、借金を肩代わりして引き取ってくれた桑島慈悟郎のもとで、雷の呼吸を学んだ。
  鎹雀を連れた善逸は雷の呼吸の壱ノ型しか取得できなかったことで自信喪失し、任務に怯えていた。
  炭治郎と善逸は鬼に攫われた清の弟・正一、妹・てる子と遭遇、彼等と共に鼓屋敷に到着する。そこは
  鬼を酔わし、血肉を食らえば強大な力を与える稀血(まれち)を持つ少年・清を巡り、鬼共が争っていた。
  炭治郎・てる子、善逸・正一は、鼓の音で空間を支配、攻撃する鬼『響凱(きょうがい)』の血鬼術で分断。
  『舌長鬼』と遭遇した善逸は極度の恐怖で昏倒後、睡眠状態で覚醒し、雷の呼吸・壱の型【霹靂一閃】で
  勝利。突如現れて、てる子を踏みつけにした猪の毛皮を纏う鬼殺隊の少年・嘴平伊之助は『肥満鬼』を
  我流の獣の呼吸で退治。炭治郎は技を駆使し響凱に辛勝する。先に外に出た善逸は、禰豆子の木箱を
  斬ろうとする伊之助から箱を死守する。聴覚に優れた善逸は箱の中身が鬼であることを知っていたが、
  炭治郎が箱(禰豆子)を「命より大切」と言っていたため、彼の友情に応える形で箱を守ったのだった。

4. 藤屋敷: 珠世から聞いた無惨の側近=十二鬼月の存在。元・十二鬼月・下弦の陸(六)の響凱を倒した
  炭治郎・善逸・伊之助は、かつて鬼殺隊に助けられ、鬼殺隊に無償で尽くす藤屋敷に身を寄せ、女主人の
  ひさという媼に世話になる。炭治郎の木箱の中身が女の子(禰豆子)であったことで、女性に目のない
  善逸は炭治郎に嫉妬して激怒するが、炭治郎の妹とわかり(鬼とは承知の上で)禰豆子に惚れてしまう。
  また伊之助は、ひさの作る天ぷらや、あたたかいもてなしに「ほわほわ(人間らしい嬉しい感情)」する。
  束の間の休息で英気を養った三剣士と禰豆子は、次の任地である那田蜘蛛山へと向かうのだった。

5. 那田蜘蛛山: 那田蜘蛛山は、蜘蛛の特徴を持つ血縁のない鬼共が、偽りの家族を構成し、縄張として
  いた。聴覚にすぐれる善逸は、那田蜘蛛山から聞こえてくる不気味な音に怖気づき、やむなく炭治郎と
  伊之助は善逸を置いて入山。そこでは鬼殺隊の先遣隊が、鬼の『母』の繰り出す糸に操られ斬りあい、
  壊滅状態であった。触覚にすぐれる伊之助は炭治郎に促され、獣の呼吸の極意で鬼の『母』の居場所を
  認識するが、『母』の操る急所である頸のない鬼に襲われ、炭治郎と協力しあい、それを撃退。伊之助の
  補佐で炭治郎が『母』を破り、『母』に山に十二鬼月がいることを聞かされる。善逸は蜘蛛の姿の『兄』に
  遭遇して恐怖で卒倒。眠ったまま覚醒して『兄』を退治するも、『兄』による蜘蛛になる毒で絶体絶命に
  陥るが鬼殺隊の蟲柱・胡蝶しのぶに救われる。伊之助は炭治郎と分断され、巨躯の『父』と対戦するが
  あわや殺されかけ、水柱・冨岡義勇に救われる。炭治郎は『姉』と『弟=累(るい)』と遭遇。十二鬼月は
  累で、他の『家族』は累の命で従わされている偽りの家族とを知る。十二鬼月・下弦の伍・累と対戦した
  炭治郎は窮地に陥るが、病死した父に学んだ【ヒノカミ神楽】、母の亡霊の呼びかけで覚醒した禰豆子の
  血鬼術【爆血】で応戦。最後は冨岡義勇に助けられる。『姉』を倒した胡蝶しのぶは、禰豆子を鬼と知って
  襲撃するが、義勇がしのぶを取り押さえ、炭治郎と禰豆子を逃がす。しかし、しのぶの継子(つぐこ)の
  栗花落カナヲが禰豆子を追い詰める。そこに鎹烏が飛来し、鬼殺隊の本部からの「炭治郎と禰豆子を
  連行するように」という命を全隊員に伝え、炭治郎と禰豆子は鬼殺隊本部に連れていかれるのだった。

6. 鬼殺隊本部: 栗花落カナヲの踵落しを食らい、昏倒した炭治郎は鬼殺隊本部で、隠(かくし=鬼殺隊と
  鬼との戦いの事後処理部隊)の後藤に起こされる。そこには鬼殺隊の最上位剣士である柱たちがいた。
  殆どの柱は「鬼である禰豆子を連れ鬼殺を行う」炭治郎の行為を「隊律違反」として処断すると言うが、
  恋柱・甘露寺蜜璃が「御館様の裁断を仰ごう」と進言。そこに現れた風柱・不死川実弥が禰豆子の箱を
  携え、日輪刀で箱ごと禰豆子を刺す。激怒した炭治郎は実弥と対峙、頭突を食らわせ、一触即発となる。
  そこに「お館様=産屋敷輝哉」が出坐し、柱たちは跪く。お館様の娘の一人が鱗滝左近次からの手紙を
  披露する。そこには「禰豆子が鬼になって以来、二年以上もの間、人を襲っていないことの事実と、もし
  禰豆子が人を襲った場合、炭治郎、鱗滝左近次、冨岡義勇が切腹する」と綴られていた。納得のゆかない
  実弥は鬼の弱点の一つである日光の当たらない座敷で禰豆子を刺し、自らをも傷つけ血を滴らせ、鬼の
  禰豆子を徴発するが、禰豆子は実弥を襲わず、人を襲わないことを証明した。炭治郎と禰豆子の存在は
  公認となり、戦いで負傷した炭治郎と禰豆子は胡蝶しのぶが引き取ることとなり、胡蝶しのぶの役宅=
  病院と道場を兼ねた「蝶屋敷」に運ばれる。去り際、お館様は炭治郎に「珠世さんによろしく」と伝える。

7. 蝶屋敷: 蝶屋敷へと運ばれた炭治郎と禰豆子は、しのぶが不在時に屋敷を切り盛りする神崎アオイに
  病室に案内され、善逸、伊之助と再会する。善逸は蜘蛛の毒により、手足が短くなっており、治療の最中。
  伊之助は元来自信家であったが、那田蜘蛛山で独力では一匹の鬼も倒せなかったことから自信を喪失。
  治療が一段落した後で、炭治郎、善逸、伊之助は、しのぶの命で、機能回復訓練を受けることになった。
  ところが、同期剣士でありながら、しのぶの継子の栗花落カナヲに太刀打ちできない。炭治郎は屋敷で
  働く三人の女の子『きよ』、『すみ』、『なほ』に、全集中の呼吸を四六時中行う(常中)ことで基礎体力が
  上がると聞き、鍛錬の末に、【全集中の呼吸・常中】を会得する。そして、しのぶに競争心を煽られる形で
  伊之助、しのぶ(女の子)の「一番応援している」という激励で善逸も、遅ればせながら会得するに至る。
  カナヲは貧困層の出身で、親の虐待の末に感情を喪失、人買いに売られ曳かれている途中、胡蝶しのぶ、
  かつて花柱であった姉・胡蝶カナエに救出され、蝶屋敷に引き取られた過去を持つ。感情のない彼女は、
  命令以外のことは、カナエに与えられた銅貨を投げて決めていた。また、しのぶは両親と、花柱であった
  姉・カナエを鬼に殺されて以来、姉の好きだった笑顔を絶やさない姿勢を続けていたが、鬼への憎悪が
  限界に達し、疲れていた。しのぶは「鬼と仲良くする」という姉の信念を炭治郎に託す。炭治郎は更なる
  努力の末、カナヲと互角に渡り合える力をつける。回復し、新たなる任務を告げられた炭治郎は、アオイ、
  カナヲ等に感謝する。アオイは、運よく最終選別には残ったが、恐怖で戦えなくなった自分は腰抜けだと
  落ち込む。炭治郎は「世話をしてくれたアオイは自分の一部なのでアオイの思いは戦場に持って行く」と
  いう。カナヲにはカナヲの銅貨を放り、「表が出たらカナヲは心のままに生きる」と言い、銅貨の表を出す。
  カナヲがどうして表を出せたのか問うと、炭治郎は「表が出るまで何度でも投げた」と優しく微笑んだ。
  しのぶの問診を受けた炭治郎は【ヒノカミ神楽】についてしのぶに尋ねるが、しのぶはその存在を知らず、
  炎柱の煉獄杏寿郎ならば何かを知っているのではと伝え、お館様に炭治郎たちの次の任地を杏寿郎と
  同じ『無限列車』にするよう進言。炭治郎は蝶屋敷の廊下で、最終選別で一緒だった不死川玄弥を見る。
  剣士として成長した炭治郎、善逸、伊之助は、きよ、すみ、なほ、冨岡義勇に見送られ、列車の駅に向かう。
  一方、無惨は累の敗北後、残りの下弦の鬼を居城・無限城に招集。上弦は百年、顔ぶれが変わらないのに
  下弦は入替りが激しいと非難、下弦の壱を残し全員を粛清。下弦の壱『魘夢(えんむ)』に指令を与える。

8. 無限列車: 炭治郎、善逸、伊之助、木箱に入った禰豆子は、乗客たちが消滅するという疑惑に包まれた
  無限列車に乗り込み、炎柱・煉獄杏寿郎と合流する。無限列車には下弦の壱・魘夢が乗り込み、車掌を操り
  全乗客を人質に取っていた。魘夢は、夢を見せて人を操る血鬼術を使う鬼であり、炭治郎、善逸、伊之助、
  杏寿郎は夢の世界に陥る。魘夢の操る車掌が切符(血鬼術を発動させる為の道具)を検札することで、
  乗客に醒めがたい夢を見せ、夢に取り込んだまま精神の核を破壊し、廃人にした上で食らおうとする。
  魘夢は人の不幸が大好きな異常性格の持ち主で、歪んだ性格を無惨に気に入られ、粛清を免れていた。
  炭治郎は失った家族と共に生きる夢を見せられ、善逸、伊之助、杏寿郎もまた、各々の醒めがたい夢に
  取り込まれていた。しかし、切符(術)を所持しない禰豆子が覚醒したことにより状況が変わる。炭治郎は
  夢そのものがギミックであるという、魘夢の血鬼術のカラクリに気付き、夢の中で自刃することで自我を
  取り戻し、目覚めることに成功。善逸、伊之助、杏寿郎もそれに倣って正気を取り戻す。魘夢は炭治郎に、
  夢と現実を逆転させ、実世界で自刃させるべく、家族に罵詈雑言を浴びせられる夢を見せるが、炭治郎は
  「俺の家族はそんなこと(罵詈雑言)は言わない」と否定。血鬼術の影響が少なかった伊之助も参戦する。
  劣勢になった魘夢は、列車と融合して急所の頸の存在をひた隠すが、禰豆子、善逸、杏寿郎に乗客全員を
  救出された上、炭治郎と伊之助の共闘により倒される。そこに上弦の参(三)・猗窩座(あかざ)が襲来する。
  杏寿郎と戦闘に入る。拳で戦う猗窩座は、戦いの最中、杏寿郎を好敵手と認め、鬼になり共に永遠に戦う
  よう呼び掛ける。杏寿郎は人の儚さも美学であると、それを拒否、己の職務を全うすると言い放ち、善戦
  するも致命傷を負う。日の出と共に逃げる猗窩座に対し、炭治郎は日輪刀を投げつけ、「煉獄さんは鬼に
  有利な闇の中で戦い、一人の死者も出さなかった。お前なんかよりずっと強い!」と絶叫する。杏寿郎は
  そんな炭治郎と、善逸、伊之助を三人を呼び寄せ、後事を三人に託し、禰豆子を鬼殺隊の一員として認め、
  父と弟、亡き母への想いを胸に息絶える。炭治郎たちはその姿に触発される。杏寿郎の戦死は鎹烏により
  柱たちに伝えられ、(かつての継子)甘露寺蜜璃は動揺するが、柱全員、上弦の鬼や無惨との戦いに向け、
  気を引き締める。炭治郎は重傷ながら煉獄邸に赴き父・槇寿郎(元・炎柱)、弟・千寿郎にお悔やみを述べる。
  槇寿郎は死んだ杏寿郎を罵倒し、炭治郎と喧嘩になる。千寿郎は炭治郎に兄の形見の日輪刀の鍔を託し、
  父に「お体を大切に」という杏寿郎の遺言を伝える。槇寿郎はそれを聞き涙し、元・炎柱の矜持を取り戻す。

(2). 鬼殺隊VS上弦の鬼編

9. 吉原遊郭: 無限列車の任務から四か月後、炭治郎等が療養する蝶屋敷に、元忍である音柱・宇髄天元が
  現れ、神崎アオイ、高田なほを連れ去ろうとする。アオイに助けを求められたカナヲは、最初こそは銅貨に
  頼ろうとするが、必死にアオイとなほの服を掴んで彼女等を助けようとする(カナヲの心の成長の一端)。
  実は吉原遊郭に鬼が棲みついているという情報の裏付の為、天元は三人のくノ一の嫁『雛鶴』、『まきを』、
  『須磨』を送り込んだものの、定期連絡が途絶えたことに異変を感じ、潜入捜査を行おうとしていたと知る。
  天元によって女装させられた炭治郎(炭子)、善逸(善子)、伊之助(猪子)は、吉原遊郭に赴く。吉原では、
  “ときと屋”に泣き虫の須磨、“荻本屋”に気丈なまきを、“京極屋”に人情に篤い雛鶴が潜入していたが、蕨姫
  花魁として吉原に百年以上棲みついていた上弦の陸『堕姫』に察知され、須磨とまきをは堕姫の血鬼術の
  帯に絡めとられて食糧貯蔵庫に監禁。異常を感知した雛鶴は忍の心得で服毒し、病を装って脱出しようと
  したが、堕姫に怪しまれ、進退窮まっていた。天元によって、炭治郎は“ときと屋”、善逸は“京極屋”、伊之助は
  “荻本屋”に潜入。炭治郎が潜入した“ときと屋”では、鯉夏花魁が炭治郎を庇ってくれるが、身請けの前夜に
  堕姫に怪しまれ、帯に捕まる。堕姫の潜伏する京極屋では、堕姫の正体に気づいた女将が数日前に転落死
  していた。善逸は禿を虐待する堕姫を詰って正体を看破され、帯に捕まる。やがて伊之助が食糧貯蔵庫を
  発見し、帯の中のまきを、須磨、善逸や遊女等を救出。上弦並に鬼化が進んだ禰豆子の活躍で堕姫を追い
  詰め、天元が堕姫の頸を斬るが、堕姫の体内から堕姫の兄・妓夫太郎が出現する。上弦の陸とは兄と妹で
  一体であった。劣勢となる炭治郎、善逸、伊之助、天元。しかし、天元に解毒され参戦した雛鶴の協力もあり、
  兄妹同時に頸を斬れば倒せると察知した天元の戦いの譜面にて逆転、遂に百三十年ぶりに上弦を討伐する。
  鬼の毒で瀕死となった天元を禰豆子の血鬼術【爆血】が救い、片目片腕を失った天元は潔く柱を引退する。

10. 刀鍛冶の里: 幾多の戦闘で疲弊した日輪刀を打ち直して貰う為、刀鍛冶の里を訪れた炭治郎。炭治郎は、
  刀匠・鋼鐡塚蛍が、度々日輪刀を駄目にする炭治郎に呆れ、二度と刀を打たないと宣言したので、直談判に
  赴いたのだ。炭治郎は里で霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃、同期剣士で風柱・不死川実弥の弟である
  不死川玄弥と再会する。無一郎の一家は杣人であったが、病気で母を亡くし、母の薬草を嵐の中に取りに
  行った父も事故で亡くなった。柱の中興の祖とも言える、始まりの呼吸の剣士の血筋である時透無一郎と、
  双子の兄の有一郎は、産屋敷あまね(お館様のご内儀)により鬼殺隊に幾度も勧誘されるが、兄・有一郎が
  頑なに拒否していた。そんなある日、時透兄弟の家を鬼が襲い、兄が殺された。兄は無一郎に厳しく接して
  いたが、実は無一郎を守ろうとしていたと知り、衝撃のあまり記憶障害となったまま鬼殺隊に入隊していた。
  甘露寺蜜璃は見た目からは想像できない、常人の八倍の筋力を持つ人物で、怪力、桃色と黄緑色の毛髪と
  いう異様な姿、尋常ではない食欲を持つ為にお見合いを断られたことで、添い遂げる殿方と、自分自身の
  居場所を見つける為に鬼殺隊に入隊したという。玄弥はかつて女手ひとつで兄弟姉妹を育ててくれた母が
  鬼にされ、兄弟姉妹を殺した際、に残った玄弥を守る為に兄の実弥が母を退治した現場を見て「人殺し」と
  詰ってしまったことを後悔し、兄に謝罪して和解する為に入隊した事が語られる。一方、刀鍛冶の里の少年・
  小鉄は絡繰技師として、戦国時代の伝説の鬼狩りを模した絡繰人形【縁壱零式】を整備し、炭治郎の稽古に
  協力する。実は、伝説の鬼狩りこそ、【ヒノカミ神楽】の原型となった【日の呼吸】の遣い手であり、炭治郎が
  亡父から受け継いだ【日の模様の耳飾り】とヒノカミ神楽を竈門家に伝えた人物であることが後に判明する。
  そこへ上弦の肆・半天狗と上弦の伍・玉壺が襲来。玉壺は刀鍛冶を襲い、記憶障害に喘ぐ無一郎を血鬼術に
  幽閉、炭治郎の稽古中に故障した縁壱零式から出た戦国時代の名刀を砥ぐ鋼鐡塚に傷を負わせるものの、
  構わずに砥ぎ続ける鋼鐡塚に圧倒された上、記憶を取り戻し、痣が発生した無一郎に撃破される。半天狗は、
  炭治郎、禰豆子、玄弥と対峙。分身術と血鬼術で圧倒するが、危機一髪のところで恋柱・甘露寺蜜璃が参戦、
  最強の分身・憎珀天を出現させる。憎珀天を本体と誤認した蜜璃は血鬼術の直撃を受け、走馬灯を見るが、
  炭治郎、禰豆子、玄弥に助けられ柱としての資質不足を恥じて涙するも、怒りを爆発させ、強大な血鬼術を
  斬り伏せる。蜜璃が憎珀天と戦う間、炭治郎、禰豆子、玄弥は半天狗の本体を発見。刀を半天狗に投げつけ
  丸腰だった炭治郎に、玉壺を倒した無一郎が、鋼鐡塚から砥ぎかけの名刀を奪って投げて渡す。日の出の
  激闘の最中、禰豆子は朝日を浴びてしまい、炭治郎は禰豆子を守るか、半天狗討伐かを迷うが、禰豆子に
  蹴とばされる形で半天狗の本体へと向かい、討伐。禰豆子は消滅せず、日の光を克服する。それと同時に
  簡単な言葉を喋れるようになり、一同は狂喜。この戦いで炭治郎は、無一郎と蜜璃の矜持と覚悟を心に刻む。
 
11. 柱稽古: 上弦との戦いで、伝説の鬼狩りたちに現れた痣が出現した炭治郎と無一郎、蜜璃。柱合会議で
  病が進行して寝たきりとなったお館様に代わり鬼殺隊本部を取り仕切る産屋敷あまね(ご内儀)によって
  痣の秘密が語られる。痣の出現した状況を問われる二人の柱。蜜璃は抽象的な表現しかできず、無一郎が
  冷静に痣の発生した状況を語る。柱の中軸で岩柱の悲鳴嶼行冥の提案で、柱稽古(柱が下の階級の隊士に
  稽古をつけることで隊士たちの資質向上をはかり、同時に柱は痣の発生を目指す為の稽古)を行うことを
  提案。しかし水柱・冨岡義勇は柱稽古を拒否。柱合会議(鬼殺隊の状態を共有し、鬼の情報を交換する為の
  会議)の場を退出してしまう。そうして始まった柱稽古で炭治郎たちは元音柱・宇随天元に基礎体力、霞柱・
  時透無一郎に剣技、恋柱・甘露寺蜜璃に柔軟訓練、蛇柱・伊黒小芭内に太刀筋矯正、風柱・不死川実弥に実戦  
  (風柱との稽古では実弥と弟・玄弥の口論に巻き込まれる形で炭治郎も風柱稽古を禁止じられてしまう)、
  岩柱・悲鳴嶼行冥に筋力強化の稽古をつけてもらい、鍛錬の積み重ねで更なる実力をつけてゆく。そんな折、
  岩柱のもとで稽古していた善逸に手紙が届く。何かにふっきれた善逸のただならぬ様子を見て炭治郎は
  心配する。善逸は「やるべきことが見つかっただけだ」といつになく厳しい表情と態度を見せつつ炭治郎を
  も励ます。お館様から「水柱の心を開いてほしいと」頼まれた炭治郎は、冨岡義勇から「実は最終選別の際、
  同期の錆兔に助けられ、鬼を一匹も倒さずに突破した」と聞かされる。その年の最終選別では錆兔ひとりが
  落命したが、錆兔によって他の鬼が倒された為、運よく最終選別を通り、その後は修行を重ね水柱となった
  ものの、自分には他の八人の柱と肩を並べる資格がないというのだ。義勇は炭治郎に、水柱にれと奮起を
  促すが、逆に炭治郎は義勇に、錆兔から受け継いだものはないか問う。その言葉により意識を取り戻した
  義勇は柱稽古を行うことを決意する。もう一人、蟲柱・胡蝶しのぶは、柱稽古に参加せず、継子のカナヲに
  姉・胡蝶カナエを殺した鬼の倒し方を伝授。漸く人の心を取り戻したカナヲは驚くべき計画を知るのだった。
  いつになく厳しい態度の師・しのぶを前にカナヲは動揺、必死に自分の考えを述べ、しのぶの壮絶な決意を
  覆そうとする(カナヲの心の成長の一端)のだが、蟲柱・胡蝶しのぶの決意は少しも揺らぐことがなかった。

12. 鬼舞辻襲来: 鬼殺隊本部=産屋敷邸に突如現れた無惨。倒しても倒しても掛ってくる鬼殺隊の殲滅を
  決意した無惨は、鬼殺隊の頭目であるお館様・産屋敷輝哉を倒すという。しかしお館様は、産屋敷一族と
  無惨が同族であると明かし、鬼の命は永遠だが人の想いも永遠であると語り、妻あまね・二人の娘と共に
  無惨を巻き込み爆死する。実は無惨襲来はお館様が仕組んだ罠で、無惨は居合わせた珠世により、彼女が
  開発した四種の薬を打ち込まれてしまう。更には産屋敷家の危機に、柱を中心とした鬼殺隊が集結。珠世は
  無惨に吸収されるが、既に愈史郎が鬼殺隊に協力しており、追い詰められた無惨は居城に戦いの場を移す。

(3). 無限城・最終決戦そして

13. 無限城(その1) 胡蝶しのぶ VS 童磨
  鬼の祖・鬼舞辻無惨の居城・無限城。そこは新たに上弦の肆となった鬼『鳴女』のかき鳴らす琵琶の音色に
  よって方向や部屋の位置が変化する空間であった。胡蝶しのぶは、姉を殺した上弦の弐『童磨』と対峙する。
  身体が小柄で手足が短く、体重の軽いしのぶは日輪刀で鬼の頸を斬ることができず、鬼の嫌う藤の花から
  作った毒で鬼を殺すという技術で柱になった人物である。那田蜘蛛山で蜘蛛の姉を倒したしのぶの毒も、
  童磨にはきかず、逆に肩先から肋骨まで斬られ、倒れてしまう。自分の体格や膂力の弱さに泣くしのぶを、
  姉・カナエの亡霊が厳しく激励する。しのぶは瀕死ながら奥義を出すが童磨には敵わず、駆けつけた継子・
  カナヲに指文字で童磨の秘密を伝えるも全身の骨を砕かれて死亡、蝶の髪飾り一つを残して吸収される。
  しのぶの戦死は鎹烏によって、新しくお館様になった産屋敷輝利哉と妹二人、鬼殺隊全員に伝えられる。

14. 無限城(その2) 我妻善逸 VS 獪岳
  善逸は自分を引き取ってくれた元鳴柱の桑島慈悟郎のもとで、兄弟子・獪岳と共に修行していた。獪岳は、
  雷の呼吸の壱ノ型しか使えない善逸を蔑み、事あるごとに苛めていた。しかし善逸は獪岳を慕い、その背を
  獪岳は、雷の呼吸をほぼ会得しながら、壱ノ型だけは取得することができなかった。孤児の獪岳は、幼少の
  頃、僧侶であった現岩柱・悲鳴嶼行冥の寺で世話になっていたが、寺の金を盗んだことを他の孤児たちに
  知られ、追い出された際に鬼に遭遇。行冥と他の子供たちを犠牲に自分だけ助かろうとした過去があった。
  その後、鬼殺隊士となった獪岳であったが、上弦の壱に遭遇、自分が助かる為に鬼となっていた。二人の師・
  桑島慈悟郎は責任をとり、介錯を付けずに切腹した。岩柱の修行中に手紙でそれを知った善逸は、師の仇・
  獪岳を自分の手で討ち取ろうと決意していた。血鬼術と雷の呼吸で攻撃を仕掛けてくる新上弦の陸・獪岳。
  善逸は怒りを糧に自我を覚醒させたまま戦い、努力で編み出した雷の呼吸・漆ノ型『火雷神』で獪岳を葬る。
  力尽きて落下する善逸を助けた愈史郎は、獪岳が鬼としての経験が浅かったので勝てた、一年後であれば
  返り討ちに逢っていただろうと語る。善逸は意識混濁の中、師の影に「お前は儂の誇りじゃ」と言われ、泣く。

15. 無限城(その3) 竈門炭治郎&冨岡義勇 VS 猗窩座
  炭治郎は冨岡義勇と共に上弦の参であり、煉獄杏寿郎を倒した猗窩座と遭遇。猗窩座は青年の姿をしては
  いるが、江戸時代に鬼となった古参の鬼。人間『狛治』であった頃、病身の父を救う為、薬を買う金欲しさに
  盗みを繰り返していた人物で、猗窩座の体の縞模様は、江戸時代での泥棒に対する刑罰のひとつであった
  入墨を髣髴とさせるものであった。奉行所に捕らわれた狛治を恥じて父親は縊死。失意の狛治は奉行所に
  江戸処払いに処される。貧乏を恨み、荒れる狛治に手を差し伸べたのは、素手で戦う武術『素流』の道場を
  営む慶蔵で、慶蔵は狛治の過去を知った上で自分の娘で病床につく恋雪の世話を命じた。狛治は献身的に
  恋雪の世話をし、恋雪に生きる希望を与えるに到る。慶蔵は狛治を恋雪の婿にと望むほど可愛がったが、
  恋雪に横恋慕した隣の剣術道場の息子によって、道場の井戸に毒を入れられ、慶蔵と恋雪は命を落とす。
  狛治は逆上し、隣の剣術道場の六十七人を惨殺して出奔、彷徨っているうちに無惨に誘われ鬼となった。
  猗窩座は拳で炭治郎と義勇を圧倒するが、激闘の末、痣の発生した義勇と、炭治郎が会得した『透き通る
  闘気』が逆に猗窩座を追い詰め、猗窩座の頸が落とされる。猗窩座は頸を再生して尚も戦おうとするも、
  人間であった頃の記憶がよみがえり、既に強くなる意義を失っていたことに気づき、再生を諦め、自害する。
  今際の際、亡霊となった恋雪が猗窩座に戦いを止めるよう語り掛け、猗窩座は人の心を取り戻し、号泣する。
  上弦の参・猗窩座の敗北と死は、上弦の壱である『黒死牟(こくしぼう)』と上弦の弐である『童磨』に伝わる。

16. 無限城(その4) 嘴平伊之助&栗花落カナヲ VS 童磨
  カナヲは、童磨の血鬼術に翻弄され日輪刀を奪われ、窮地に陥るが、伊之助が参戦。予測不能な二刀流の
  剣技で童磨に斬りかかった伊之助は、カナヲの日輪刀を取り戻すが、猪の被り物を奪われてしまう。さらに
  伊之助の面差しから、自分が営む宗教団体「万世極楽教」でかつて側に置いていた女・琴葉が伊之助の母と
  気づき、伊之助と母を蔑み、嗤う。伊之助の母は、童磨が信者の女性を喰らっている場面を見て童磨を詰り、
  逃げ出したものの、追いつかれ、伊之助をおくるみに包んで褌に姓名を記して崖から落とし、助けたという。
  童磨が記憶していた琴葉の歌う「指切りの歌」。伊之助はその歌をしのぶが歌ったことで、しのぶを親族と
  思っていたのだが、童磨がその歌を歌い、語ったことで亡き母の記憶がよみがえり、激しく童磨を憎悪する。
  伊之助は、胡蝶姉妹を殺されて童磨を憎悪するカナヲと共闘するが、童磨の血鬼術に翻弄される。しかし、
  鬼側の劣勢にその場を退出しようとした童磨の顔が崩れ始める。実はしのぶは自分の体内に貯め込んだ
  鬼にとっての致死量の70倍もの藤の花の毒を、自らを吸収させることで童磨に盛っていたのだ。すかさず
  視覚にすぐれたカナヲが花の呼吸の最終奥義『彼岸朱眼』で童磨の攻撃を躱し、頸に日輪刀を打ち込むが、
  手が凍てつき、刃が通らない。そこに伊之助が二振りの日輪刀をカナヲの日輪刀に飛ばし、押し込むことで
  童磨の頸を斬ることに成功する。かつて感情を失っていたカナヲは、カナエの死に涙を流せなかったことを
  悔いていたが、母を慕い泣く伊之助に共鳴、胡蝶姉妹を慕って泣く。しのぶの命で仲間を大切にしたカナヲ。
  それに報いるように現れた伊之助。共通の仇敵である童磨を討伐した二人は、手を携えて次の戦いに進む。
  憔悴した伊之助に肩を貸して歩くカナヲ。二人の姿は真に伊之助とカナヲの人としての成長の姿であった。

17. 無限城(その5) 不死川実弥・玄弥兄弟+時透無一郎+悲鳴嶼行冥 VS 黒死牟
  無限城の大広間。そこでは不死川玄弥、霞柱・時透無一郎が上弦の壱『黒死牟』と戦っていた。膂力不足で
  剣術が不得手な玄弥は日輪刀の他、銃と、鬼を食うことで一時的に鬼の能力を引き出す特異体質を利用し、
  戦っていた。黒死牟の回想により、かつて【ヒノカミ神楽】の源流である【日の呼吸】の遣い手で、戦国時代の
  伝説の鬼狩りが、黒死牟(人間であったときの姓名は継国厳勝=つぎくにみちかつ)の双子の弟・継国縁壱
  (つぎくによりいち)であることが判る。双子が忌まれる時代、脆弱とみられた縁壱は父親に殺されそうに
  なるが、実際は驚くべき剣の達人であることが判明する。弟に対し優越感を持ち、慈しんでいた厳勝の心は
  踏みにじられ、縁壱に嫉妬し、いつしか縁壱を超えることが生き甲斐となる。縁壱は兄を気遣い、出奔する。
  鬼殺隊に入った厳勝は危機に陥った際に成長した縁壱に助けられ、その後、無惨に出会い、縁壱に勝つ為に
  鬼=黒死牟となる。六十年後、黒死牟と年老いた縁壱が対峙。老いさらばえた弟相手に劣勢になる黒死牟。
  同じく鬼殺隊に入り呼吸法を伝授し、無惨をあと一歩まで追い詰め、珠世を救い、炭治郎や禰豆子の先祖に
  日の呼吸=ヒノカミ神楽と日の耳飾りを伝授した縁壱に、ついに勝てなかった黒死牟は、時透無一郎が己の
  子孫だと知る。劣勢になった無一郎と玄弥のもとに、風柱・不死川実弥が加勢。玄弥は兄に謝罪し、兄は彼を
  弟だと認める。しかし力の差は歴然で、岩柱・悲鳴嶼行冥の参戦があっても戦果が上がらなかった。玄弥は、
  黒死牟の髪と刀(黒死牟の体の一部)を食らって寄生植物の血鬼術を発動させ、無一郎は日輪刀を【赫刀】に
  変え、黒死牟に負荷を与える。赫刀には鬼の回復を弱める力がある。しかし、玄弥と無一郎は黒死牟により
  両断されてしまう。激闘の末に、実弥と行冥にも痣が出現、遂に黒死牟の頸を落とす。黒死牟は異形と化して
  頸を再生するも、武士とかけ離れた自分の姿に衝撃を受け、再生を止めて死を選ぶ。縁壱になりたかったと
  いうことに気づき、灰燼と化す。無一郎はあの世で兄と再会、自分の短い生涯が幸せだったと語り、兄弟の
  気持ちが一つになる。玄弥は今際の際に兄に感謝の気持ちを伝え、兄がこの世でいちばん優しい人間だと
  知っていたことを語り、実弥はそんな弟の想いに触れ、鬼のように崩れてゆく玄弥を抱きしめて、号泣する。
   
18. 無限城(その6) 伊黒小芭内+甘露寺蜜璃+愈史郎 VS 鳴女+鬼舞辻無惨
  無限城を支配する鳴女の血鬼術に翻弄される二人の柱―蛇柱・伊黒小芭内と恋柱・甘露寺蜜璃。愈史郎は
  窮地に陥った蜜璃を救い、鬼であることを打ち明けた上で無惨攻略の秘策の為、蜜璃に協力を依頼する。
  蜜璃が攪乱したことで鳴女は判断を狂わせ、愈史郎は鳴女の頭を乗っ取り、逆に支配することに成功する。
  産屋敷邸で重傷を負った無惨は、無限城に作りだした繭に籠って回復を待つ。新たに鬼殺隊のお館様と
  なった輝利哉は、もともと五つ子であったが二人の姉を爆発で失い、生き残った妹・くいな、かなたと共に
  元炎柱・煉獄槇寿郎、元音柱・宇随天元と妻の雛鶴・まきを・須磨に支えられ、愈史郎の目くらましの血鬼術で
  無限城の鬼殺隊と連携を取り、その指揮を執っていた。愈史郎の撒く【目の札】は、敵の目を眩ますと同時に
  味方同士で状況を共有できるものであった。しかし無惨が復活。繭に近づいていた隊士たちを次々と討ち
  取ってゆく。珠世の薬で思うように動けない無惨は珠世を葬り去る。敬愛する珠世を殺された愈史郎は激怒、
  無惨を夜明けの迫る地上にたたき出すことを誓う。無惨は、鳴女が愈史郎に支配されたことを知り、鳴女を
  殺すが、無限城が崩壊し、無惨は生き残った鬼殺隊ともどもビルの建ち並ぶ都会の地上にたたき出される。
  一方、鬼殺隊司令部(所在不明)に預けられ、鱗滝左近次に看病され眠っていた禰豆子は、亡き父の亡霊に
  「起きろ禰豆子。炭治郎が危ない」と言われて目覚めると、司令部を飛び出し、鱗滝左近次を振り切りきる。
  槇寿郎、天元、くいな、かなたが追跡の是非を問うが、父の声を聴いたお館様は、禰豆子の意志に委ねる。

19. 最終決戦: 竈門炭治郎+我妻善逸+嘴平伊之助+栗花落カナヲ+愈史郎と茶々丸+村田等隊士+隠
       +伊黒小芭内+甘露寺蜜璃+不死川実弥+悲鳴嶼行冥+冨岡義勇 VS 鬼舞辻無惨
  鬼を人に戻す薬、老化する薬、細胞分裂(無惨は分裂して生き残った過去がある)阻止、細胞破壊の四つの
  薬を打ち込まれた無惨は、なおも圧倒的な力で残った鬼殺隊を圧倒。小芭内、蜜璃、そして黒死牟を倒し
  合流した行冥、実弥は、其々の能力を駆使して無惨に斬りかかるが、蜜璃は頭部・左腕・腹部に反撃を受けて
  戦線を離脱するも凄まじい戦意を見せる。蜜璃を隠に託した小芭内は、蜜璃の戦意に応えるべく戦線復帰
  する。炭治郎は無惨との戦いで、十三の【ヒノカミ神楽】の型を十二までしか知らないことに焦るが、戦いの
  中で十二の型を順に行うことで環状攻撃、すなわち十三番目の型になることを悟る。しかし、隙を衝かれた
  炭治郎は無惨に無惨自身の血を注入され、絶体絶命の危機に陥り、共闘する義勇もまた、弾き飛ばされる。
  無惨の波状攻撃は凄まじく、愈史郎の目くらましを利用して無惨に攻撃を加えていた善逸、伊之助も、他の
  柱と共に吹き飛ばされ、カナヲも腹部を斬られて、立つことができなくなる。カナヲに襲い掛かろうとする
  無惨。その時、愈史郎、那田蜘蛛山で共闘した先輩隊士の村田等の介抱で復活した炭治郎がカナヲを救う。
  愈史郎は猫の茶々丸(最終決戦の前に珠世によって鬼になった猫)を使って無惨の血を注がれた鬼殺隊に
  血清を打ち込んでいく。無一郎の話を思い出した小芭内は自力で痣と赫刀を出現させ、実弥と行冥もまた、
  互いの武器を交差させて赫刀を出現させる。衰えながらも圧倒的な力を見せつける鬼舞辻無惨に対峙する
  鬼殺隊。視力を失った小芭内は相棒である蛇の鏑丸に無惨の攻撃を読ませ、その隙を衝いて攻撃をかける。
  そして炭治郎から愈史郎の【目の札】を受け取り、鏑丸と視界を共有した小芭内は、炭治郎を信じて共闘を
  促す。夜明け前、鬼殺隊の執拗な攻撃に≪脅威を感じた≫無惨は、攻撃をやめて逃げ出す。刀を握れる者
  全員が無惨を逃がすまじと刃を振るう。あれほど鬼を恐れていた善逸も自我のまま奥義を連発、伊之助も
  傷ついて死んでいった仲間に涙しながら刃を振るう。炭治郎は無惨の体を壁に縫い付けるが、劣勢となる。
  「もういい加減にしてよ!馬鹿ぁ!」致命傷を負い、戦線を離脱していた蜜璃が無惨の左腕を引きちぎる。
  蜜璃の反撃に≪恐怖した≫無惨は異形と化して炭治郎を襲うが、小芭内が楯となり、炭治郎の刀に義勇が
  片腕を添え、赫刀を出現させる。再生速度が速く、刀で倒せない無惨の唯一の弱点は日光。無惨はなりふり
  構わず巨大な赤子の姿で逃亡をはかるが、お館様の指揮のもと、隠が自動車で襲い掛かり、最後は行冥の
  鎖で引き倒される。日の光に焼かれ、崩れる無惨。千年以上繰り広げられた鬼殺隊と鬼の戦いは遂に集結。
  しかし、力尽きた行冥は亡き教え子たちに連れられ昇天。鬼の生贄として生まれた小芭内と、見合い相手に
  存在を否定された蜜璃は、居場所を与えてくれた鬼殺隊の職務を全うし、来生での再会を期して亡くなる。

20. おにいちゃん: 竈門禰豆子は珠世の、鬼を人間に戻す薬によって全ての記憶を取り戻し、人間に戻った。
  しかし、辿り着いた戦場で見たのは、戦い、力尽きた兄の変わり果てた姿だった。傍らでは、片腕を失った
  恩ある冨岡義勇が悲嘆にくれていた。しかし、無惨は死の間際、鬼殺隊を殲滅するという自分の思いを、
  炭治郎にすべての血を注ぐことで託していた。鬼として目覚める炭治郎。日の光も克服し、赫刀をもって
  しても倒すことのできない炭治郎。「道を間違えたら互いを止める」という約束を果たすべく、伊之助が
  炭治郎に立ち向かうが、優しかった炭治郎を思い出し、刃を振り下ろすことができない。義勇も、日の光の
  もとに出られない鬼の愈史郎も、なすすべがない。暴走する炭治郎を止めようとしたのは禰豆子であった。
  禰豆子は炭治郎に苦労をかけたことを詫び、炭治郎の不遇を哀れみ、涙ながらに全力で止めようとする。
  そんな禰豆子を炭治郎が噛む。一同が絶望するところに重傷のはずのカナヲが歩み寄る。しのぶが開発し、
  一つだけ残った藤の花から作った鬼を人間に戻す薬。カナヲは先の彼岸朱眼で片目を失明していたが、
  残った目で彼岸朱眼を放ち、炭治郎の攻撃を掻い潜って薬を打ち込む。炭治郎は自我と鬼化の間で葛藤、
  亡くなった多くの仲間に支えられるように現世に復帰。無惨の思いは打ち砕かれ、一人で取り残される。
  生き残った義勇と実弥は、最後の柱合会議に於いて、鬼殺隊の解散を告げられ、お館様に篤く労われる。
  思想の違いから行き互いになっていた二人は、初めて微笑みあう。しのぶ亡き後、アオイの切り盛りする
  蝶屋敷では、炭治郎が目を覚まし、人間・禰豆子と再会。愈史郎によって、最初に噛んだ相手が、鬼になって
  人間に戻ったことで無惨の血に抗体を持つ禰豆子であったことが幸いし、しのぶの薬がそれに作用した
  ことが語られる。人間に戻った禰豆子を善逸がますます好きになったことは言うまでもない。刀鍛冶の里の
  人たち、隠の人たち、煉獄槇寿郎・千寿郎父子、宇随天元と雛鶴・まきを・須磨等が炭治郎等を見舞い、労う。
  炭治郎は、自分を助けてくれたカナヲに寄り添い、鏑丸を貰ったカナヲの優しさに触れる。禰豆子は実弥と
  再会。実弥は禰豆子に今までの非礼を詫び、「寝るのが好き」と明るく笑う禰豆子に、亡き弟の姿を重ね、
  優しく微笑み、頭をなでる。伊之助はそんな騒ぎの中、厨房に向かい、こっそり盗み食いするもアオイに
  発見される。しかしアオイはそんな伊之助のために、お盆に彼だけが食べてよい食事を用意していたのだ。
  ほわほわしながら食べる伊之助。回復した炭治郎・善逸・伊之助は、命を落とした仲間の墓参を済ませ、義勇、
  鱗滝左近次に別れを告げ、三郎じいさんたちの待つ炭治郎・禰豆子の生まれ故郷へと去ってゆく。(おわり)

21. 後日譚: 
  無惨や鬼との戦いで命を落とした柱達は、生き残った人々の子孫が暮らしている現在、鬼のいない世界で
  転生という形で生きています。オバミツ夫婦(小芭内と蜜璃)は白蛇の置物のあるメガ盛りの定食屋を経営。
  行冥は幼稚園の先生。しのぶとカナエは同じ女子高に通学。無一郎と有一郎は再び双子の赤ちゃんとして。
  煉獄杏寿郎は弟・千寿郎の子孫に転生したのかも。天元と三人の嫁のうちの誰かとの子孫は体操選手に。
  実弥の子孫は警察官となり、玄弥によく似た後輩とバディを組み活躍。義勇の子孫は錆兔と真菰の転生と
  おぼしき子供達と同じ小学校に通っているようです。永遠の命を授かった愈史郎は、珠世の絵を描く画家に。
  当時から生き続けている産屋敷輝利哉は、日本最高長寿を保っています。炭治郎とカナヲ、善逸と禰豆子、
  伊之助とアオイはそれぞれ結婚し、その子孫たちは現在、鬼のいない世界で平和に暮らしているのです。
   
  人が生まれてこのかた出会ってきた幾多のおとぎばなし、寓話、歴史等を思い出させるエピソードの数々。
  勧善懲悪だけでは語ることのできない筋立てや、人間だけではなく、討伐される鬼の生きざまや言い分。
  作者が決して全てを語ろうとはせず、読者がそれぞれ思い描く登場人物・鬼の設定や、その行動の背景。
  主人公達(炭治郎、善逸、伊之助、カナヲ)が戦いの中で仲間と連携、人間として大きく成長してゆく過程。
  成長してゆくことによって、目の前に立ちはだかる大きな壁を乗り越えてゆくという、魅力溢れる展開・・・
  『鬼滅の刃』が老若男女に受け入れられ、愛される理由はこうした一つ一つの積み重なりなのかもしれません。
  登場人物の描写もまた魅力の一つであり、登場人物の誰一人として、設定がおろそかにされてはいません。
  炭治郎と禰豆子、不死川実弥と玄弥、時透無一郎と有一郎、煉獄杏寿郎と千寿郎、黒死牟・厳勝と継国縁壱、
  胡蝶しのぶとカナエ、産屋敷輝利哉とくいな・かなた・・・ この物語は様々な兄弟姉妹の姿をも描きます。

  様々な人との出会い、試練、戦いの中で得た経験・知識、父祖から引き継いだ物を自分の糧にした竈門炭治郎
  自分の才を過小評価し、鬼共に慄きながらも苦手な努力を積み重ね、才能そして人格を鍛え抜いた我妻善逸
  人ならざる存在から、自分が受けた優しさと仲間との連携を通じ、誰より仲間を気遣う人となった嘴平伊之助
  感情を失って、命令のままに刃を振るう日々から、自分の意思で仲間と助け合うまでに成長した栗花落カナヲ
  鬼殺隊としての資質に欠けることを知りながら、兄に謝罪をする為に努力、死の間際に夢を叶えた不死川玄弥
  資質に欠ける自分が柱になったことを恥じ、他の柱と距離を置いた日々から脱却し、勝利に貢献した冨岡義勇
  姉の遺言を守って鬼への憎悪をひた隠し、勤めて明るく振舞い、カナヲ、アオイ、炭治郎達を導いた胡蝶しのぶ
  代々炎柱を勤める家に生まれ、豪放磊落な性格で、凄まじいほどの責任感と生き様を見せて散った煉獄杏寿郎
  元忍の経験を活かし、三人の嫁(雛鶴、まきを、須磨)と連携し、人の命を重んじ、後輩を気遣って戦った宇随天元
  精神的に不安定な状態で凄まじいほどの剣の才能を発揮し、覚醒後は仲間を気遣い、大勢を守った時透無一郎
  昼行燈・お調子者・天然・ドジっ子ながら、自分の居場所・鬼殺隊に誇りを持ち、凄まじい覚悟を見せた甘露寺蜜璃
  生贄として育ち、逃亡したことを詰られ、人間不信となるも蜜璃、炭治郎達と出会い、彼等を導いた伊黒小芭内
  粗暴な外見や言動の内側に誰よりも篤くて優しい本性を秘め、柱の任務を遂行し、責任を果たした不死川実弥
  盲目という負い目をものともせず、鬼殺隊・柱の第一人者として君臨、幾多の隊士の支えとなった悲鳴嶼行冥
  鬼となりながら鱗滝左近次の暗示(いいつけ)を守り、鬼殺隊の一員となり、鬼として、人として成長した禰豆子

  コロナ禍の2020年、伝染病の脅威、低迷する経済という不安な世情の中で、人々に元気を与えた鬼滅の刃
  私たちはこの物語から『何か』を感じ取ったはず。この作品は生まれるべくして生まれたのかもしれません。
  2021年、そしてそれ以降が、鬼のいない平和な世界になるよう、頑張らなくてはなりません。 猪突猛進!

  (表記)
  作中での竈門禰豆子の禰は、正しくは【ネ】+【爾】となります。
  作中での煉獄杏寿郎の煉は、正しくは【火】+【東】となります。





『鬼滅の刃』ゆかりの地めぐり

第五回
  花の呼吸・栗花落カナヲの誕生地とその周辺



■必ず、お電話またはメールでお申し込み下さい■


◎集 合: 2021年06月13日(日) 09:00 ⇒ 
当初5月19日に予定されていたコースです。

◎代 金: お一人様 大人3,300円 / 小人1,650円

◎経 路: スタート地点からゴール地点まで、徒歩で移動

◎コース: 東武スカイツリーライン・とうきょうスカイツリー駅・・・・(観光)・・・とうきょうスカイツリー駅(約4時間)

◎宿 泊: 当プログラムは日帰りコースです。

◎食 事: 含まれません。


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<01日目>2021(令和3)年06月13日(日)
■行程: 東武スカイツリーライン・とうきょうスカイツリー駅 ・・・(観光)・・・ とうきょうスカイツリー駅
     ご自身でとうきょうスカイツリー駅にお越し下さい。
     スケジュールは予告なく変更になる場合もあります)
 
 ★集合日時: 2021年06月13日(水)09:00
 ★集合場所: 正面改札口の改札を出た場所(東改札方面に行かないでください)
        【パームツアーセンターの看板】と【栗花落カナヲのフィギュア】を持って立っています。

※スタート地点: とうきょうスカイツリー駅 正面改札口を出た場所(東改札方面に行かないでください)

5月19日  栗花落カナヲの出生地めぐり
★東武鉄道・東武スカイツリーライン・とうきょうスカイツリー駅 正面改札口

   ↓

 北十間川(通過)
  ・概要: 江戸時代初期に開削された運河で、現在は総延長3.24kmの荒川水系の一級河川で、西の
      墨田川、東の旧中川を結んでいる。明暦3年1月18〜20日(1657年3月2〜4日)に起こった
      明暦の大火は江戸の大半を焼き払ったが、後の復興事業のうち、本所開発の一環として、
      材木運搬水路として源森川が万治年間、農業用水として北十間川が寛文3年(1663年)に
      完成。北十間川の北岸以北は、厳密には武蔵国ではなく、下総国になる。江戸時代を通じて、
      国境の役割を果たしていた。明治に入り、運河の役割を終えた。現在、観光地かが進んでいる。
  ・鬼滅: 漫画、アニメの蝶屋敷編における栗花落カナヲの回想シーンで、小さな河川が描かれている。
      栗花落カナヲの出生地が、本所區で現在の向島とされているので、描かれていた小さな川は
      時代背景を考慮すると、既に運河の役割を終えた北十間川であると考えてよいかもしれない。

   ↓

 
小梅銭座跡(業平)
  ・概要: 現在、本所税務署のあるあたりは、江戸時代には銭座があり、寛永通宝が鋳造されていた。
      七世紀後半の富本銭以来、江戸時代まで、銭は中央に四角い孔を穿った円形の貨幣が定番と
      なっていた。現在の墨田区は、銭の鋳造所が多く、押上や本所馬場にも銭座が置かれていた。

   ↓

 
横川一丁目遺跡/旗本太田家抱屋敷跡(横川)
  ・概要: 平成9年(1997)の東京都住宅供給公社による都民住宅建設工事の際、江戸時代にこの地に
      建っていた旗本・太田家の抱屋敷の遺跡を発掘、庭園の池や建物の遺構、陶磁器や瓦そして
      木工品等の貴重な遺跡・遺物が出土した。ちなみに旗本・太田家は、太田道灌の同族という。

   ↓

 
能勢妙見山別院/勝海舟碑(本所)
  ・山号: 妙見山(別院)
  ・院号: −
  ・宗派: 日蓮宗
  ・本尊: 妙見大菩薩
  ・開基: 旗本・能勢氏
  ・開山: −

  ・創建: 江戸時代(未詳)
  ・中興: −
  ・寺格: なし(旗本・能勢氏の下屋敷に祀られていた)
  ・移転: なし
  ・備考: 大坂の能勢妙見山を篤く信仰していた旗本・能勢氏が、下屋敷に妙見大菩薩を祀ったの。
      勝海舟の父・勝小吉は、本所の妙見様に願をかけて、嫡男である海舟を授かったともいう。
      勝海舟が幼少の頃、犬に睾丸を噛まれ、瀕死となった際も、妙見様に延命を祈願したという。
      本院の境内には、そのエピソードに因む、犬の件の説明が添えられた勝海舟の胸像がある。
  ・鬼滅: 旗本・能勢氏は、摂津源氏の一族であり、先祖は平安時代に酒呑童子や土蜘蛛等の名だたる
      鬼を退治したことで知られる源頼光(みなもと・の・よりみつ、らいこう)である、言うなれば、
      平安時代に、『鬼殺隊のような存在』として認識されていた一党の長であり、彼の配下には
      渡辺綱、卜部季武、碓氷貞光、坂田金時が、同僚には藤原保昌がいた。平安時代といえば、
      怪異譚の宝庫で、彼等は早い段階から鬼退治の英雄としての伝説が存在していたという。
      鬼滅の刃×京都南座歌舞伎ノ館のイベントでは、竈門炭治郎が坂田金時、禰豆子が渡辺綱、
      我妻善逸が碓氷貞光、嘴平伊之助が卜部季武、そして水柱・冨岡義勇が源頼光に扮している。

   ↓

 
栗本鋤雲旧宅跡(石原)
  ・人物: 栗本鋤雲は幕末の幕臣。文政5年3月10日(1822年5月1日)御典医の喜多村槐園の三男と
      して生まれる。母は『鬼平』で知られる長谷川平蔵宣以の姪。通称は瀬兵衛。名は鯤(こん)。
      兄に幕府医官として考証派の重鎮として名をはせた喜多村直寛がいる。昌平坂学問所で
      優秀な成績をおさめ、奧医師の栗本家に養子に入る。後に箱館に赴任し、僻地の探検および
      行政で功を奏した。江戸に帰還すると医籍から士分に取り立てられ、その後、目付、外国奉行、
      勘定奉行、箱館奉行を拝命した。慶応2年には従五位下・安芸守に任ぜられた。慶応3年、パリ
      万国博覧会には、将軍・徳川慶喜の名代・徳川昭武を補佐するために渡仏。幕府とフランスの
      関係改善に尽力した。渋沢栄一はこの一行に加わっていた。明治政府に仕官することなく、
      維新後はジャーナリストとなった。大河ドラマ『青天を衝け』では池内万作さんが演じている。
      親友・小栗上野介忠順と共に、崩れゆく江戸幕府の屋台骨を支えるべく力を尽くしたという。

   ↓

 
本久寺(東駒形)=大河ドラマ『青天を衝け』のキーパーソン・平岡円四郎の菩提寺
  ・山号: 照法山
  ・院号: −
  ・宗派: 日蓮宗
  ・本尊: −
  ・開基: −
  ・開山: 清眼院日有上人

  ・創建: 元亀2年(1571)または天正3年(1575)
  ・中興: −
  ・寺格: −
  ・移転: なし
  ・備考: 明治時代、野球の選手→監督、実業家、三味線の名手として活躍した平岡熈のお墓がある。
      また、明治5年(1872)には境内に寺子屋(明徳小学校)が開設され、その碑が建っている。
      令和3年7月5日のニュースで、このお寺に徳川慶喜の側近・平岡円四郎(近江守)のお墓が
      あることが公表された。東京都公文書館が保管の墳墓調書と、こちらの本久寺がまとめた
      墓石簿に記録が残っていたことで判明。お墓は関東大震災と第二次世界大戦の空襲により
      破損し、現在のお墓は再建されたものという。能吏と言われながら志半ばで暗殺された為、
      活躍した期間は短いが、最も大きな功績といえば、渋沢栄一を発掘したことかもしれない。

   ↓

 
勝海舟像(吾妻橋)
  ・概要: 墨田区役所の地続きの一角に、勝海舟の像が建つ。勝海舟は本所亀沢町(現・両国4丁目)の
      父親・勝小吉の実家である男谷家で生まれた。現在、区立両国公園内に『勝海舟生誕の地』の
      碑が建つ。7歳までをそこで過ごして、その後、勝家は本所入江町(現・緑4丁目)に転居した。
      現在、五柱稲荷神社の境内に『勝海舟揺籃の地』の標柱が建つ。後に江戸幕府の幕引きをし、
      維新後、主家である徳川家と旧幕臣の名誉回復に尽力した海舟は墨田区と縁が深いのである。

   ↓

 
岐雲園跡/岩瀬忠震屋敷跡(墨田)
  ・概要: 墨田一丁目の都営団地のある場所は、江戸時代末期、外交官の岩瀬肥後守忠震(ただなり)が
      隠居生活を送った『岐雲園』があった。岩瀬忠震は、文政元年11月21日(1818年12月18日)に、
      旗本・設楽貞丈の三男として生まれた。母の兄弟に鳥居耀蔵、林復斎、従兄弟に堀利煕がいる。
      旗本・岩瀬家の家督を継ぎ、昌平坂学問所で優秀な成績をおさめ、順当に出世を重ねていった。
      講武所、蕃書調所、長崎海軍伝習所の開設や、軍艦の入手、砲台の築造等に尽力した。外交官と
      しても有能で、外国奉行に昇進するや、ロシアのプチャーチンと交渉して日露和親条約を締結。
      安政の五カ国条約(ロシア、アメリカ、オランダ、イギリス、フランス)の全てに立ち会った人物は、
      忠震のみであった。しかし、将軍継嗣問題で一橋派に属していた為、失脚、ついには向島に隠棲。
      書画を嗜むなど、往時の能吏とは思えない晩年を過ごし、失意のうちに病死した。岐雲園には
      のちに親友・永井尚志が住んだ。弟子で旧臣の白野夏雲が忠震の名誉回復に勤め、大正4年に
      生前の功績をたたえ正五位が贈られた。現在も彼の功績が見直され、顕彰が続いているという。

   ↓

 
白髭神社/岩瀬忠震墓碑(東向島)
  ・祭神: 猿田彦大神、天照大御神
  ・社格: 旧郷社
  ・創建: 951年
  ・例祭: 6月第一週終末(第一土曜日とその翌日の日曜日)
  ・神事: ー
  ・備考: 天暦5年(951)、元三大師良源が、滋賀白髭神社を分霊して祀ったのがはじまりという。東向島にある
      蓮華寺を別当として白髭大明神と呼ばれていたという。境内に岩瀬忠震の弟子で家臣の白野夏雲が
      建立した『岩瀬忠震墓碑』が建つ。ほかにも尾張出身の鷲津毅堂の碑等を境内で見ることができる。

   ↓

 
榎本武揚旧宅跡(向島)
  ・概要: 榎本武揚は天保7年8月25日(1836年10月5日)、下谷御徒町柳川横町(三味線堀)の組屋敷にて、
      榎本武規の次男として生まれる。昌平坂学問所で勉強するが、成績は良くなかったらしい。その後、
      岩瀬忠震の従兄弟である堀利煕に従って蝦夷地を検分。江戸に戻った後、長崎海軍伝習所に入学。
      ここでは優秀な成績をおさめ、やがて築地軍艦操練所の教授方として出仕。文久3年(1863)には
      西周、澤太郎左衛門、赤松則良、津田真道、内田正雄、田口俊平とともに、幕府がオランダに発注した
      軍艦・開陽丸の受け取りを兼ねて、オランダに留学。さまざまなヨーロッパの技術を学ぶ。往路、英領
      セントヘレナ島に立ち寄り、ナポレオンの寓居やナポレオンの旧陵を見学。帰国後は軍艦方に出仕し、
      和泉守を名乗る。幕府が滅亡するや、幕府海軍を率いて江戸湾を出奔。蝦夷地箱館の五稜郭を奪取。
      蝦夷共和国とも呼ばれる旧幕臣による政府を発足させる。松平太郎、大鳥圭介、土方歳三、永井尚志、
      荒井郁之助等が閣僚として榎本を支えた。しかし、明治2年5月、新政府によって五稜郭が陥落すると
      捕らえられ、東京に送られた。薩摩藩参謀・黒田清隆の尽力で処刑を免れ、以降は明治政府に出仕する。
      明治政府では北海道開拓使、駐露特命全権公使、各大臣を歴任。とくに駐露特命全権公使時代には、
      『千島・樺太交換条約』で得撫島以北、千島十八島を獲得したのはひとえに彼の功績だといえよう。

   ↓

 
成島柳北旧宅跡(向島)
  ・概要: 成島柳北は天保8年2月16日(1837年3月22日)に旗本・松本家の三男として誕生した。やがて幕府
      奥儒者・成島家に養子にゆき、第八代奥儒者として幕府に出仕。将軍家侍講にまで出世した。幕府の
      政策を批判したため、一時、不遇を囲うが、その期間も勉強を重ねて、欧米の事情や学問を学んだ。
      慶応年間に騎兵頭、外国奉行を拝命。従五位下大隅守に任命される。大政奉還後、陸軍総裁となった
      勝海舟のもと、会計副総裁を勤めた。維新後は、欧米を視察に赴き、ジャーナリストとして活躍したが、
      明治政府に仕官することはなかった。晩年は向島に隠棲し、悠々自適の生活を送ったといわれている。
      桜もちで有名な長命寺の境内には、成島柳北の記念碑が建てられている。墓は雑司ヶ谷霊園にある。

   ↓

 
越後長岡藩抱屋敷跡(向島)
  ・概要: 家老・河井継之助指揮のもと、戊辰戦争における北越戦争で、新政府軍と激戦を繰り広げた長岡藩は、
      向島に抱屋敷を持っていた。維新後、地続きの一角に牛嶋学校、森鴎外の幼少時代の住居があった。

   ↓

 
牛嶋学校跡(向島)
  ・概要: 牛嶋学校は、明治6年3月、須崎村に墨田区で初めての公立学校が誕生した。それが牛嶋学校である。
      この学校の扁額は、榎本武揚が揮毫したことで知られています。榎本は晩年を向島で過ごしたという。

   ↓

 常泉寺(入場)
  ・山号: 久遠山
  ・院号: −
  ・宗派: 日蓮正宗
  ・本尊: 板曼荼羅
  ・開基: 仙樹院日是
  ・開山: 日興

  ・創建: 慶長元年(1596年)
  ・中興: 大遠阿本行院日優
  ・寺格: 公卿門跡
  ・移転: −
  ・備考: 本堂は檀家であった建築家・横山公男が設計したことで知られている。

   ↓

 弘福寺(入場)
  ・山号: 牛頭山(前身は香積山)
  ・院号: −
  ・宗派: 黄檗宗(禅宗)
  ・本尊: 釈迦如来
  ・開基: 稲葉正則(相州小田原藩第二代藩主。春日局の孫)
  ・開山: 鉄牛道機

  ・創建: 延宝元年(1673年)
  ・移転: −
  ・墓所: 若桜藩主・池田定常ほか
  ・備考: 境内の祠には爺石像と婆石像が祀られている。「咳の爺婆尊」と呼ばれており、風邪、
      インフルエンザの予防を祈願する参拝者が訪れる。コロナ予防を祈願するのもよい
      かもしれない。像を製作した江戸時代の禅僧・風外の名が、風(風邪)の外に通じると
      して、風邪除けのご利益があると信じられるようになったという。大雄宝殿は昭和8年
      (1933年)、梵鐘は貞享5年(1688年)鋳造でいずれも区指定有形文化財となっている。
      墨田川七福神のうち、布袋尊を祀っている。因州鳥取藩の支藩・若桜藩池田家の菩提寺。

   ↓

 長命寺(入場)
  ・山号: 寶樹山(寶壽山、寶珠山)
  ・院号: 遍照院
  ・宗派: 天台宗
  ・本尊: 阿弥陀如来
  ・開基: ー
  ・開山: 平安時代に慈覚大師・円仁によって開かれたという伝説がある

  ・創建: 一般には慶長年間(1596年〜1615年)
  ・移転: −
  ・墓所: 橘守部・橘冬照親子の墓
  ・備考: 江戸幕府第三代将軍・徳川家光が放鷹の際に具合が悪くなり、この寺で休息した折に、
      僧・孝海が加持のうえ境内の般若水で薬湯を出したところ快癒したため、家光は喜び、
      般若水(井戸水)を長命水と名付け、毎年供養料を給したと伝わる。現名はこれに由来。
      門前にはかつて月香楼という桜もち屋があった。看板娘と正岡子規の淡いロマンスが
      現在に伝わっている。店名は『長命寺桜もち』に変わったが、この寺の名前に由来する。
      隅田川七福神の【弁財天】を祀る。また、松尾芭蕉「いざさらば」の句碑、浮世絵師・勝川
      春英翁略伝碑が墨田区指定有形文化財、1659年の庚申塔が区指定有形民俗文化財。

   ↓

 
長命寺桜もち
  ・概要: 創業者は山本新六。享保2年(1717年)に大川(現在の墨田川の下流の愛称)の土手の
      桜の葉を塩漬けにし、その活用のひとつとして桜もちを発明、長命寺の門前で販売を
      開始したところ、大人気を博した。桜の名所であった墨田堤には花見客が大勢訪れ、
      桜もちはたちどころに口コミで広がったと思われる。桜の葉は、塩漬けにする過程で
      発酵し、クマリンという芳香物質を発生させ、その独特の香りが好まれるようになった。
      現在でも江戸情緒を感じさせる銘菓のひとつとして多くのリピーターに愛されている。
  ・鬼滅: 鬼殺隊・恋柱・甘露寺蜜璃は、好物の桜餅を八か月間、毎日、百七十個食べたという。
      鬼滅の刃・外伝・煉獄杏寿郎のくだりで、甘露寺の毛髪(桃色と緑色)の色を異端視した
      母子に、上記のエピソードを語り、桜餅の食べ過ぎで髪色が変わったと説明していた。

   ↓

 
言問団子
  ・概要: 創業者は植木職人・外山佐吉。江戸時代末期の創業と伝わっている。店名の『言問』は
      在原業平が東国を旅した際に詠んだ和歌「名にし負はばいざ言問はん都鳥我が思ふ
      人はありやなしやと(古今和歌集)」に因むもので、この和歌が墨田川沿岸で詠まれた
      とされることによるもの。言問団子の知名度が上がるのに伴い、この土地一帯の愛称と
      なり、言問橋等の名称もその過程で生まれたという。多くの文人墨客に愛された店舗で、
      池波正太郎の『鬼平犯科帳』にも登場する。野口雨情は店内で詩作し、店前に碑が残る。
      餡は、あずき餡、白餡、味噌餡の三種類が楽しめる。串に刺さずに提供されるのも特徴。


   ↓

 三囲神社(入場)
  ・祭神: 宇迦御魂之命(宇迦之御魂神)
  ・社格: 旧村社
  ・創建: 不詳
  ・例祭: 4月上旬
  ・神事: ー
  ・備考: 伝説では、近江三井寺の僧・源慶がこの地に遍歴の際に、小さな祠についてのいわれを聞き、神域の
      改装を行おうとしたところ、壺が出土。その中に右手に宝珠、左手に稲穂を持ち、白狐に跨る神像が
      入っていた。神像の出現とともに、白狐が現れて、神像の周囲を三回回って命が尽きた。以来、この
      神域は「三囲」と呼ばれるようになった。元禄6年(1693年)に旱魃があったが、俳人の宝井其角が
      地元住民の哀願を聞き入れ、雨乞いの意を込めて「遊ふた地や 田を見めくりの神ならは」の句を
      奉納したところ翌日、雨が降った。これを伝え聞いた松阪の豪商・三井氏が江戸進出の際に守護神と
      して崇め、越後屋本店支店に分霊を勧請した。江戸の鬼門に位置し、三井の「井」の字を□で囲って
      護ってくれていると考えられたためである。閉店した池袋三越にあったライオン像が奉納されている。
      石造りの三柱鳥居があるが、この鳥居は三井邸より寄贈されたという。同じく三本柱の手水鉢もある。
  ・鬼滅: 墨田区の有形民俗文化財に登録されている狛犬でも知られているが、鬼の上弦の参・猗窩座の名は、
      狛犬の台座に、猗窩座が人間であった頃の名前・狛治は、狛犬に由来すると考えられる。狐は元水柱・
      鱗滝左近次が信仰していたと思われ、彼の弟子は白い狐のお面を付けて最終選別に向かっていた。
      水の呼吸の剣士は、主人公・竈門炭治郎、水柱・冨岡義勇のほか、神崎アオイ、村田。物故者では錆兔、
      真菰が登場する。アオイ、村田の育手は未詳だが、炭治郎、錆兔、真菰は実際に白い狐のお面を付けて
      おり、鬼のいない現在編(最終話)に登場する義勇の子孫と、錆兔、真菰の転生者にも狐のおもちゃの
      エピソードが描かれている。実際、三囲神社は、かつて田中稲荷として信仰されていた歴史がある。


   ↓

 牛嶋神社(入場)
  ・祭神: 須佐之男命、天之穂日命、貞辰親王命
  ・社格: 郷社
  ・創建: 貞観年間(西暦859〜879年)と伝わる
  ・例祭: 9月15日
  ・神事: ー
  ・備考: 貞観年間、慈覚大師円仁が当地に来訪した際に、須佐之男命の化身である老翁の託宣を受け、当社を
      創建したという。明治維新までは「牛御前社」と呼ばれ、本所地区の総鎮守であった。鎌倉へ進軍する
      源頼朝軍が墨田川を渡る際に、重臣・千葉常胤が当社で無事を祈願し、無事に渡り終えたことにより、
      以降、千葉氏の崇敬を集めるようになったという。弘福寺の近くにあったが、関東大震災で倒壊して、
      墨田堤の拡張工事に伴って昭和7年(1932年)に現在地に移転した。弘化2年(1845年)に葛飾北斎が
      「須佐之男命疫神退治之図」と題した大絵馬を奉納するも、関東大震災で焼失。現在は原寸大写真が
      本殿内に掲げられている。自分の体の悪い部分と同じ部分を撫でると平癒するという「撫牛」がある。
      NHK−BS時代劇「小吉の女房2」では、この撫牛のエピソードが描かれていた。また、三ツ鳥居がある。

   ↓

 墨田公園(見学)
  ・概要: 水戸藩徳川家の下屋敷があった場所は、現在、墨田公園となっている。園内には,「明治天皇行幸所・
      水戸徳川邸舊阯」「藤田東湖の天地正大気の漢詩碑」がある。2021年の大河ドラマ『青天を衝け』では
      小石川の水戸徳川家屋敷が登場し、渡辺いっけいさん演じる藤田東湖が安政の大地震で亡くなって、
      竹中直人さん演じる烈公・徳川斉昭公が号泣するシーンが描かれていた。藤田東湖は、いうなれば
      尊王攘夷を提唱した勤王の志士の第一号であり、吉田松陰、西郷隆盛等に多大な影響を与えた人物。
      また明治天皇が海軍のレガッタを天覧した「明治天皇海軍漕艇天覧玉座阯」のモニュメントもある。

   ↓

 ★解散場所: ーー:ーー頃 東武鉄道・東武スカイツリーライン・とうきょうスカイツリー駅 正面改札口


※実際には大正時代の建物の多くは、関東大震災や、東京大空襲等によって破壊されており、当時を偲ばせる
 建物は探すのが困難になっています。しかし、街並みは健在。現在の向島を歩きながら、大正時代がどんな
 時代であったか、想像を働かせてみましょう。ぽつんぽつんと点在する古い家屋は、一見の価値があります。

※今回、見学する神社仏閣の殆どは、さまざまな歴史や伝説に彩られています。いくつかの神社仏閣は文化財を
 持っています。珍しい形の鳥居や、奉納品、そして文人墨客の愛した菓子舗なども訪ね歩きます。

※さらにスカイツリー見物をご希望の方は、解散後、実費にてご案内します。

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次回の予定
  06月01日(火) 恋柱・甘露寺蜜璃誕生日 / 旧・麻布區ウォーキングツアー

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■企画者〜本庄久美〜より

 コロナ禍にあえぐ現在の日本。医療機関はひっ迫し、経済は停滞し、人々は忍耐を強いられています。
 かつて疫病(はやりやまい)は儀式で祓われるもので、大陸から導入された追儺(ついな)の儀式は、
 宮中でも大晦日の年中行事として行われていました(南北朝時代以降は衰退)。
 2001年の大河ドラマ「北条時宗」で、征夷大将軍・宗尊親王(吹越満さん)が方相氏に扮していました。
 鎌倉時代には幕府でも、この大陸由来〜宮中経由で伝えられたこの儀式が行われていたのでしょう。
 追儺は儺人(なじん)が厄災・鬼・魑魅魍魎を祓う儀式で、四つの目をもつ方相氏が、こどもの「しんし」を
 引き連れて、厄災・鬼・魑魅魍魎を宮中から追い出すという儀式でした。(しんし=にんべんに辰子+子)
 「鬼滅の刃」が爆発的に流行したのも、人々の心に追儺を祈願する思いがあったからかもしれません。
 作中で産屋敷輝哉が、人の思いは永遠・・・と語る場面があります。平安時代から続く「鬼退治」の祈願は
 まちがいなく、私たち現在に生きる人に伝わっているのかもしれません。

 
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※内容は予告なく変更になる場合もあります。
※この旅行は手配旅行となります。

 
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 2021年06月13日(日)
 
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